分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、種子島、屋久島以南の南西諸島全域で記録されている。 |
県内: |
一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮半島、中国大陸に分布する。 |
変異 |
形態: |
国内での地理的変異は知られていない。色彩に若干の個体変異があり、稀に赤みを帯びる個体が出ることがある。 |
季節: |
夏に出る個体(越冬型)は晩秋に暗褐色に変わる。 |
性差: |
同型。♀は♂より僅かに大きいが、外見での区別は困難。 |
生態 |
環境: |
樹上性・草上性。樹林(照葉樹林~杉植林地)とその林縁。果樹園、畑地など。比較的開けた環境を好む。 |
発生: |
年2回~3回。成虫そのものは4月~10月ごろまで見られるが、6月~7月、8月~9月に新成虫が羽化する。 |
越冬: |
成虫。林床の落葉の裏や潅木の繁みなどで単独で越冬する。 |
行動: |
昼行性。夜間燈火に飛来することもある。活動はあまり活発でない。ときに大発生することがある。触ると青臭いにおいのする液を出す。 |
食 性 |
食植性/汁液。典型的な広食性の種で、宿主植物として47科117種が知られる。サクラ類、ナシ、ウメ、モモ(バラ科)、ヤマグワ、ヒメコウゾ(クワ科)、クヌギ、コナラ(ブナ科)、ヤナギ類(ヤナギ科)、ハンノキ、ケヤマハンノキ、オオバヤシャブシ(カバノキ科)、栽培ミカン類(ミカン科)、カキ(カキノキ科)、ブドウ、ヤマブドウ、ノブドウ、ヤブガラシ(ブドウ科)、ミズキ(ミズキ科)、タニウツギ、ニワトコ(スイカズラ科)、タラノキ、ヤマウコギ(ウコギ科)、ヤマモモ(ヤマモモ科)などの広葉樹のほか、ヒノキ、スギなどの針葉樹も利用する。葉や茎、果実などから吸汁する。 |
類似種: |
ヒメチャバネアオカメムシに酷似する。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
普通種。個体数も多い。和名は色調に由来する。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はハラビロカマキリ、コカマキリ、オオカマキリ、チョウセンカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、ウマオイなどの捕食性キリギリス類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。 |
寄生: |
卵はクロタマゴコバチ科のチャバネクロタマゴコバチ(Trissolcus plautiae (Watanabe,1954) )、成虫はマルボシハナバエ(Gymnosoma rotundatum (Linnaeus, ))が知られる。 |