クサギカメムシ

臭木亀虫 (カメムシ科)


林縁で休む個体
2002/4/23 袖ケ浦市上根岸
クサギカメムシ (カメムシ科 カメムシ亜科)
Halyomorpha picus  (Fabricius, 1794)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では沖縄本島、石垣、西表で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。特に晩秋~初春には都市部でも見かけることがある。
国外: 朝鮮半島、台湾、中国大陸、東洋区のほぼ全域。
変異 形態: 地理的変異は知られていないが、大きさや色彩、斑紋に個体変異が大きい。
季節:
性差: 同型。♀は♂より僅かに大きいが、外見での区別は困難。
生態 環境: 樹上性。様々な樹林とその林縁、畑地、果樹園など。
発生: 年1回。9月~11月、翌4月~5月頃に見られる。
越冬: 成虫。林床の落ち葉下や岩の隙間で 集団で越冬するが、集団はときに数万頭になることもある。家屋内にもぐりこむことも多い。
行動: 昼行性。活動はあまり活発でない。稀に燈火に飛来することがある。触ったり危険を感じると非常に強いにおいを発する。
食 性 食植性/汁液(幼虫・成虫)・花蜜(成虫)。典型的な広食性種。繁殖期にはスギヒノキなどの針葉樹を利用するが、その他の時期にはダイズ・ササゲ(マメ科)、ミカン類・サンショウ類・コクサギ(ミカン科)、カキ(カキノキ科)、サクラ類・ビワ・リンゴ(バラ科)、クサギ(クマツヅラ科)など。葉や茎、若果などから吸汁するが、幼虫は果汁だけでは成長できないので、果樹につくことはない。成虫は他にウツギ、イボタノキ、クサギなどで吸蜜することがある。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 越冬中の個体は悪臭を発するので不快害虫とされることがある。山間部では、サビガイダ、ススイロカメムシ、アカハラクサガメ、モモカメムシ、チャイロガイダなどと呼ばれて いる。かつてはH. brevis Walkerの学名が使われていた。
天敵 捕獲: ハラビロカマキリ、コカマキリ、オオカマキリ、チョウセンカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、ウマオイなどの捕食性キリギリス類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。
寄生:


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