分布 |
国内: |
本州、四国、九州。平地~山地に汎く分布する。島嶼では伊豆大島、三宅、隠岐、対馬、屋久島から記録されている。 |
県内: |
市街地を含め、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
台湾、中国大陸~東南アジア全域に分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていないが、沖縄本島、石垣、西表、与那国には近似の別種であるスジイリコカマキリ(S. sp.)のほか、石垣、西表にはヤサガタコカマキリ(S. parva Yang, )が分布する。通常は褐色型で、色調の濃淡、翅の色調や斑紋、前脚内面の斑紋に個体変異が大きい。稀に全体が緑色の型や、体が緑色で前翅が褐色の両色型が知られる。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。♂は♀よりやや細身で、♀は♂よりやや大きい。 |
生態 |
環境: |
地上性・草上性。樹林やその周辺の草原、荒蕪地 、河川敷など。都市部にも出現する。地上性の傾向が強く樹上に登ることは稀。 |
発生: |
年1回。晩夏~晩秋に出現する。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
通常は昼行性。夜間に活動することも多く、燈火に飛来することもある。地上を盛んに徘徊して獲物を探し、見つけると静かに近づいて獲物を捕獲する。外敵に出遭うと、前脚を広げて前胸部と前脚脛節の裏側の斑紋をさっと見せ、敵が驚いている隙に逃げ出す。また、翅を広げ後翅と腹部側縁をこすり合わせて発音することがある。 |
食 性 |
捕食性/生体。体に見合った大きさの地上性および飛翔性の昆虫すべて。 |
類似種: |
幼虫はヒメカマキリとハラビロカマキリに似るが、後脚の斑紋が異なる。緑色型の成虫はウスバカマキリに似るが、前脚内面の斑紋と前脚脛節の色調が異なる。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
和名は小型種であることに由来する。普通種。個体数も多いが、緑色型や両色型は極めて稀。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はオオカマキリやチョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。幼虫はサシガメ類。 |
寄生: |
オナガアシブトコバチ科の各種(卵)、ヤセバチ科の一種(卵)、ネジレバネ科の一部(幼虫)など。 |