ミツカドコオロギ

三角蟋蟀 (コオロギ科)


2002/8/24 山武郡大網白里町金谷郷 2005/9/17 千葉市緑区
ミツカドコオロギ (コオロギ科 コオロギ亜科 オカメコオロギ族)
Loxoblemmus doenitzi  Stein, 1881
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、黒島(大隈)で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島(南部)に分布するほか、台湾には近似の別種を産するという。
変異 形態: 地理的変異は知られていないが、♂顔面の側方突起が退化するものがあり、カドナシミツカドコオロギと呼ばれる。
季節:
性差: 異型。♂顔面は側方に突出する。♀は腹端に長い産卵管を持つ。
生態 環境: 地上性。各種樹林とその林縁、畑地、草原、公園、河川敷、人家の庭など。
発生: 年1回。8月~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。活動はあまり活発でないが、行動は敏捷。鳴き方は「リッ・リッ・リッ・リッ・・・」という鋭い短切音である。
食 性 雑食性。地上性小動物を捕食するほか、それらの死骸を食べたり、アブラナ科のキャベツなど多くの草本の葉を食べる。
類似種: ♀は同属のオオオカメコオロギに酷似するが、一般にこれより産卵管が短い。鳴き方はハラオカメコオロギとよく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。和名は♂顔面の形状に由来する。
天敵 捕獲: カマキリ類、スズメバチ類のほか、大型の造網性クモ類など。
寄生:


タンボオカメコオロギ

田圃おかめ蟋蟀 (コオロギ科)


千葉市緑区
タンボオカメコオロギ (コオロギ科 コオロギ亜科 オカメコオロギ族)
Loxoblemmus aomoriensis  Shiraki, 1930
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼での記録はない。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 現在のところ日本特産種。
変異 形態: 西日本の河川周辺には色調の淡い個体群が生息するが、詳細不明。
季節:
性差: 異型♀は腹端に長い産卵管を持つ。
生態 環境: 地上性。各種樹林の林縁、水田周辺、湿地、公園、河川敷、人家の庭など。やや湿度の高い環境を好む傾向がある。
発生: 年1回。8月~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。活動はあまり活発でないが、行動は敏捷。「リ・リ・リ・リ・リ」と5~6声続けて鳴き、やや間を置いてこれを繰り返す鳴き方と、「リー・リー・・・」と区切る鳴き方とがある。
食 性 雑食性。地上性小動物を捕食するほか、それらの死骸を食べたり、アブラナ科のキャベツなど多くの草本の葉を食べる。
類似種: 音色はハラオカメコオロギに酷似するが、鳴き方はモリオカメコオロギに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。もっとも普通に見られるコオロギのひとつ。
天敵 捕獲: カマキリ類、スズメバチ類のほか、大型の造網性クモ類など。
寄生:


ハラオカメコオロギ

原おかめ蟋蟀 (コオロギ科)


2001/10/10 山武郡大網白里町金谷郷 2004/10/24 千葉市緑区
ハラオカメコオロギ (コオロギ科 コオロギ亜科 オカメコオロギ族)
Loxoblemmus campestris  Matsuura, 1988
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、大隈諸島などで記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島(南部)?、中国大陸に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: 異型。♂前翅は♀よりやや短く、光沢があり、♀は腹端に長い産卵管を持つ。
生態 環境: 地上性。各種樹林の林縁、畑地、草原、公園、河川敷、人家の庭など。やや開けた環境を好む傾向がある。
発生: 年1回。8月~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。活動はあまり活発でないが、行動は敏捷。鳴き方は「リ・リ・リ・リ・リ」と5~6声続けて鳴き、やや間を置いてこれを繰り返す。
食 性 雑食性。地上性小動物を捕食するほか、それらの死骸を食べたり、アブラナ科のキャベツなど多くの草本の葉を食べる。
類似種: 同属のモリオカメコオロギに酷似するが、胸部と腹部の腹側が淡色。また、10月上旬までであれば鳴き方で区別できるという。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。もっとも普通に見られるコオロギのひとつ。
天敵 捕獲: カマキリ類、スズメバチ類のほか、大型の造網性クモ類など。
寄生:


モリオカメコオロギ

森おかめ蟋蟀 (コオロギ科)


2005/9/22 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
モリオカメコオロギ (コオロギ科 コオロギ亜科 オカメコオロギ族)
Loxoblemmus sylvestris  Matsuura, 1988
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島(南部)に分布する可能性がある。
変異 形態: 腹部腹面の斑紋に地理的変異がある。個体変異は知られていない。
季節:
性差: 異型。♀は腹端に長い産卵管を持つ。
生態 環境: 地上性。各種樹林とその林縁、公園、河川敷、人家の庭など。やや樹林を好む傾向がある。
発生: 年1回。8月~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。活動はあまり活発でないが、行動は敏捷。「リ・リ・リ・リ・リ」と5~6声続けて鳴き、やや間を置いてこれを繰り返す鳴き方と、「リー・リー・・・」と区切る鳴き方とがある。いずれにしても鳴き出しの音がその後よりやや長い。
食 性 雑食性。地上性小動物を捕食するほか、それらの死骸を食べたり、多くの草本の葉を食べる。
類似種: 同属のハラオカメコオロギに酷似するが、胸部と腹部の腹側が濃色。また、10月上旬までであれば鳴き方で区別できるという。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: カマキリ類、スズメバチ類のほか、大型の造網性クモ類など。
寄生:


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