ヒメクダマキモドキ

姫管巻もどき (ツユムシ科)


林縁で休む♀
2005/9/22 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
ヒメクダマキモドキ (ツユムシ科)
Phaulala macilenta  Ichikawa, 2004
分布 国内: 本州(房総半島南部以南)、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島、小笠原(父島)、対馬、種子島、奄美大島、沖縄本島、宮古、石垣、西表で記録されている。
県内: 房総丘陵地域の南部。
国外: 台湾に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: 異型。♀は腹端に短い三日月状の産卵管を持つ。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。比較的発達した樹林に多い。都市公園や人家周辺に進出している地方もある。
発生: 年1回。7月~9月に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。日中は樹上で静止しているが、人の気配に驚いて飛び出すことも多い。樹上で鳴くが音は小さく、注意していないと聞こえない。♂♀共に発音し、交信することが知られる。♂は「ジ・ジ・ジ・・・」、♀は「プチ・プチ・プチ・・」と小さな音で発音するが、交信が始まると「ジプチ」とひとつの音に聞こえる。卵は主に樹木の枝などに産卵管を差込み、1個ずつ産付される。
食 性 食植性/花粉広食性で様々な草本。特に顕著な嗜好性は認められない。
類似種: サトクダマキモドキに似るが、小型である。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数は少なくない。
天敵 捕獲: 大型カマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、ウマオイなどの捕食性キリギリス類、オオスズメバチ、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類。
寄生: アナバチ科のクロアナバチ(Sphex argentatus fumosus  Kohl, 1890 )、キンモウアナバチ(S. diabolicus flammitrichus  Strand)が知られる。


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