分布 |
国内: |
本州、四国、九州。平地~低山地が中心で山地には少ない。島嶼では佐渡、伊豆諸島、隠岐、対馬、奄美大島、沖縄本島、久米島、南大東島、宮古、石垣、西表で記録されている。 |
県内: |
一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮半島、中国大陸、アッサム、ネパール、チベット、パキスタン、東南アジア~ニューギニア、ソロモン群島、豪州。東洋区を中心に汎く分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。体色は通常緑色だが、全身枯草色の褐色型が少数見られる。 |
季節: |
- |
性差: |
異型。♂は前胸背~翅端に褐色条斑、♀は同部分に黄白色条斑を持つ。また、♀は腹端に三日月状の産卵管を持つ。 |
生態 |
環境: |
草上性。林縁、草原、路傍、河川敷、堤防上など。開けた明るい環境を好む。 |
発生: |
年1回。8月中旬~10月に見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
夜行性。草むらの上のやや目立つ場所で腹端を上げて鳴く。鳴き声は「ツ・ツ・ツ・ジーッ・ジーッ・ジーッチ・ジーッチ・・・」と次第に速く発音する。音はやや大きい。日中は植物の葉表などで各脚を伸ばし、触角をそろえて前に出す姿勢でじっとしていることが多い。卵は植物の樹皮中や葉の縁に産卵管を差込み、1個ずつ産付される。 |
食 性 |
食植性/葉・花・花粉。広食性で様々な草本。特に顕著な嗜好性は認められない。 |
類似種: |
ツユムシ、アシグロツユムシ、ヘリグロツユムシに似るが、斑紋や各部の色調が異なる。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
和名は背中の条状斑紋に由来する。普通種で、県内では最も見かける機会の多いツユムシである。 |
天敵 |
捕獲: |
大型カマキリ類、ヤブキリ、ウマオイなどの捕食性キリギリス類、オオスズメバチ、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
アナバチ科のクロアナバチ(Sphex argentatus fumosus Kohl, 1890 )、コクロアナバチ(Isodontia nigella (Smith, 1856))、ギングチバチ科のオオハヤバチ(Tachytes sinensis F. Smith, 1856)が知られる。 |