分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。 平地~山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島、隠岐、対馬から記録されている。 |
県内: |
市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
台湾に分布する。 |
変異 |
形態: |
以前は多くの亜種に分けられていたが、近年それぞれが独立した。また、四国には旧北区に広域分布する近似種チョウセンヤブキリ(T. viridissima (Linnaeus, 1758))が分布している。そのほか各地で生態や色調、産卵管長などがわずかずつ異なる型が知られ、複雑な様相を示す。 |
季節: |
- |
性差: |
異型。♀は腹端に長い産卵管を持つ。 |
生態 |
環境: |
樹上性。里山、照葉樹林の林縁などの低木上で生活し、やや薄暗い環境を好むが、幼虫時は樹林周辺の草丈の高い草原を好む。 |
発生: |
年1回。6月下旬~9月上旬に見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
夜行性。日中も活動することがあるが、鳴くことは少ない。一般に活動はあまり活発でない。幼虫時は草上性で草原に潜むが、成長するに従って樹林に移動し、成虫はほとんど完全な樹上性。♂の鳴き方には変化があり、「ジリリリ・・・」と続けて鳴く個体と、「ジッ、ジッ、ジッ・・・」と細かく切って鳴く個体とがあるという。県内では前者が多いようだ。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/葉・花蜜・花粉→雑食性。若齢時は多くの植物の葉、花蜜、花粉など。成長するに従い、捕食性の傾向を強める。 |
成虫: |
捕食性。中型~小型の昆虫類。セミを捕食した例もある。 |
類似種: |
ウマオイに似るが、背面の斑紋が異なる。同属のヤマヤブキリと酷似しており、外見ではほとんど識別できない。 |
保 護: |
群馬県:VU。 |
その他: |
普通種。個体数も多い。和名は藪にいるキリギリスの意。 |
天敵 |
捕獲: |
大型カマキリ類、ベッコウバチ類、オオスズメバチ、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
- |