ハラヒシバッタ

原菱飛蝗 (ヒシバッタ科)


無紋型 四紋型
2002/6/29 山武郡大網白里町金谷郷 2004/10/24 千葉市緑区
ハラヒシバッタ (ヒシバッタ科 ヒシバッタ亜科)
Tetrix japonica  (Bolivar, 1887)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆大島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、ロシア沿海州、シベリア南東部に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋の個体変異は非常に多様だが、色彩は褐色系のみ。通常は短翅型だが、長翅型が知られ、かつてオオヒシバッタと呼ばれていた。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。♀は♂より若干大きい。外見での判別は難しく、腹端の観察が必要。
生態 環境: 地上性。畑地、草原、林縁、荒蕪地など。草丈が高く、やや乾燥した環境を好む。
発生: 多化性。県内では年2回3回程度発生しているものと考えられ、ほぼ通年見られる。
越冬: 幼虫。齢数は不定。暖かい日には活動する。
行動: 昼行性。活動はあまり活発ではないが、危険を感じるとよく跳ねる。長翅型は飛翔することができる。
食 性 食植性/コケ類各種が中心だが、小動物の死骸を食べる例があり、雑食性の傾向を持つ。
類似種: ヒシバッタ類は互いによく似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 和名は野原に普通に棲息するヒシバッタという意味。普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: カマキリ類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。幼虫はサシガメ類。
寄生: ヤドリバエ科のLeiophora nudicosta (Mesnil)、アナバチ科のヤマトコトガタバチ(Lyroda nigra japonica  Iwata, 1933 )が知られる。


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