ダイリフキバッタ

内裏蕗飛蝗 (バッタ科)


林縁の低木にとまる♀
2004/9/20 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
ダイリフキバッタ (バッタ科 フキバッタ亜科)
Parapodisma dairisama  (Scudder, 1890)
分布 国内: 北海道、本州。 低山地~山地に分布する。島嶼からの記録はない。
県内: 南部の房総丘陵地域に棲息する。
国外: 日本特産種。国外には分布していない。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。
生態 環境: 草上性。山間渓流、湿地、林縁など。 フキ類が多く成育するような比較的薄暗い湿った環境を好む。
発生: 年1回。7月~10月に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。。日中に活動するが、あまり活発ではない。翅が退化しているので飛翔することはない。幼虫には強い群集性がある。
食 性 食植性/キク科フキツワブキヤブレガサなどを中心とするが、これに限らず多くの草本や潅木を食べる。
類似種: フキバッタ類はいずれも互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 和名は種小名に由来する。コンゴウフキバッタとも呼ばれる。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。幼虫はこのほかにサシガメ類。
寄生: ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。


ミカドフキバッタ

帝蕗飛蝗 (バッタ科)


林縁のサルトリイバラにとまる♂
2004/7/20 佐倉市城内町(佐倉城跡)
ミカドフキバッタ (バッタ科 フキバッタ亜科)
Parapodisma mikado  (Bolivar, 1890)
分布 国内: 北海道(南部)、本州(東北~近畿)。 低山地~亜高山帯に分布する。島嶼では佐渡から記録されている。
県内: 南部の房総丘陵地域を中心に、市街地を除く全域に分布する。
国外: 千島列島南部に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。
生態 環境: 草上性。山間渓流、湿地、林縁など。フキ類が多く成育するような比較的薄暗い湿った環境を好む。
発生: 年1回。7月~10月に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。日中に活動するが、あまり活発ではない。翅が退化しているので飛翔することはない。幼虫には強い群集性がある。
食 性 食植性/キク科フキツワブキヤブレガサなどを中心とするが、これに限らず多くの草本や潅木を食べる。
類似種: フキバッタ類はいずれも互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 和名は種小名に由来する。 ミヤマフキバッタとも呼ばれる。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。幼虫はこのほかにサシガメ類。
寄生: ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。


ヤマトフキバッタ

大和蕗飛蝗 (バッタ科)


林縁の下草にとまる♂
2005/9/21 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
ヤマトフキバッタ (バッタ科 フキバッタ亜科)
Parapodisma setouchiensis  Inoue, 1979
分布 国内: 本州(関東~近畿)。 平地~低山地に分布する。島嶼での記録はない。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 現在のところ日本特産種。国外では記録されていない。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: 異型。一般に♀は♂よりはるかに大きい。頭部~胸部側縁の黒色条斑は、♂が前胸背側縁まで、♀は後部が不明瞭になる。
生態 環境: 草上性。山間渓流、湿地、林縁など。フキ類が多く成育するような比較的薄暗い湿った環境を好む。
発生: 年1回。7月下旬~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。日中に活動するが、あまり活発ではない。翅が退化しているので飛翔することはない。幼虫には強い群集性がある。
食 性 食植性/キク科フキツワブキヤブレガサなどを中心とするが、これに限らず多くの草本や潅木を食べる。
類似種: フキバッタ類はいずれも互いによく似ている。
保 護: 千葉市:
その他: 普通種だが個体数はそれほど多くない。トガリバネフキバッタとも呼ばれる。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、造網性クモ類、徘徊性クモ類。幼虫はこのほかにサシガメ類。
寄生: ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。


タンザワフキバッタ

丹沢蕗飛蝗 (バッタ科)


林縁で静止する♀
2004/9/22 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
タンザワフキバッタ (バッタ科 フキバッタ亜科)
Parapodisma tanzawaensis  Tominaga et Wada, 2001
分布 国内: 本州。千葉県南部、群馬南部、埼玉・東京・神奈川西部~静岡頭部、伊豆半島。低山地~山地に分布する。島嶼での記録はない。
県内: 房総丘陵南部。
国外: 日本特産種
変異 形態: 千葉県産は他地域の個体群と比較すると大型で、全身が赤みを帯びず緑色。斑紋に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりはるかに大きく、♂の前翅は♀よりやや大きい。
生態 環境: 草上性。各種樹林とその林縁など。
発生: 年1回。7月~11月に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。活動はあまり活発でなく、行動はやや緩慢。翅が退化しているため飛翔することはできない。
食 性 食植性/キク科フキツワブキなどのほか、多くの草本や潅木を食べるが、イネ科やカヤツリグサ科草本につくことはほとんどない。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: カマキリ類、スズメバチ類のほか、大型の造網性クモ類など。
寄生: ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。


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