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林縁の草上にとまる♀ | ||
2003/8/24 千葉市緑区 |
ハネナガイナゴ 原名亜種 (バッタ科 イナゴ亜科 イナゴ族) |
Oxya japonica japonica (Thunberg, 1824) |
分布 | 国内: | 本州(東北中部以南)、四国、九州。 秋田~岩手南部が北限。かつては平地~低山地に汎く分布していたが、現在はやや局地的。島嶼では種子島、屋久島、奄美大島、沖縄本島、久米島、南大東島、宮古島、石垣島、西表島、与那国島などで記録されている。 |
県内: | 市街地を除く全域に棲息するが、局地的で個体数は少ない。 | |
国外: | 台湾、中国大陸(華中~華南)、東南アジア~インド、セイロンに分布する。本亜種は日本固有。 | |
変異 | 形態: | 国内での地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。 |
季節: | - | |
性差: | 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。 | |
生態 | 環境: | 草上性。イネ科草本の繁茂する草原、水田、川原など。やや明るく湿った環境を好む。コバネイナゴと混生する。 |
発生: | 年1回。8月~11月上旬に見られる。熱帯地域では年2回~3回発生する。関東地方以西ではコバネイナゴよりおよそ1週間程度羽化が早い。 | |
越冬: | 卵。 | |
行動: | 昼行性。♂♀共に日中活発に活動する。飛翔することはあまり多くない。 | |
食 性 | 食植性/葉。イネ科草本。ススキ、オギ、マコモ、カヤ等の野生種のほか、イネにもつく。 | |
類似種: | コバネイナゴに似るが、本種のほうが翅が長い。 | |
保 護: | 神奈川県:En、埼玉県:NT2、群馬県:CR+EN。 | |
その他: | 和名はコバネイナゴと比較して、翅が長いことに由来する。 かつてはコバネイナゴと並び、水稲耕作の大害虫とされていたが、戦後、DDTやBHCなどの大量散布により壊滅状態となった。近年農薬規制が行われているが、個体数はほとんど回復していない。 | |
天敵 | 捕獲: | オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、スズメバチ類、アシナガバチ類、サシガメ類のほか、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類など。 |
寄生: | ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。 |
バッタ科 | 生態 | 幼生 | 飼育 | トップ |
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湿地の草上にとまる♀ | ||
2001/8/14 木更津市中尾 |
コバネイナゴ (バッタ科 イナゴ亜科 イナゴ族) |
Oxya yezoensis Shiraki, 1910 |
分布 | 国内: | 北海道(南部)、本州、四国、九州。札幌-帯広が北限。平地~低山地に汎く分布する。島嶼では対馬、種子島、屋久島、トカラ列島、奄美大島、沖縄本島、慶良間列島、石垣島で記録されている。 |
県内: | 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 | |
国外: | 台湾に分布する。 | |
変異 | 形態: | 地理的変異は知られていない。通常は短翅型だが、しばしば長翅型を生じる。北海道産はかつてエゾイナゴという別種とされたが、本種の低温型であることが判明した。 |
季節: | - | |
性差: | 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。 | |
生態 | 環境: | 草上性。イネ科草本の繁茂する草原、水田、川原など。やや明るく湿った環境を好む。ハネナガイナゴと混生する。 |
発生: | 年1回。8月~11月上旬に見られる。 | |
越冬: | 卵。 | |
行動: | 昼行性。♂♀共に日中活発に活動する。翅が短いため、飛翔することはほとんどない。 | |
食 性 | 食植性/葉。イネ科草本。ススキ、オギ、マコモ、カヤ等の野生種のほか、イネにもつく。 | |
類似種: | ハネナガイナゴに似るが、本種のほうが翅が短い。 | |
保 護: | 指定されていない。 | |
その他: | 和名はハネナガイナゴと比較して、翅が短いことに由来する。 かつではハネナガイナゴと並び、水稲耕作の大害虫とされていたが、戦後のDDTやBHCなどの大量散布により激減した。近年の農薬規制によりやや個体数は回復しつつある。 | |
天敵 | 捕獲: | オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、スズメバチ類、アシナガバチ類、サシガメ類のほか、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類など。 |
寄生: | ヤドリバエ科のキンポクハリバエ(Phorocerosoma vicarium (Walker))が知られる。 |
バッタ科 | 生態 | 幼生 | 飼育 | トップ |