イボバッタ

疣飛蝗 (バッタ科)


地上にとまる♂
2001/8/3 袖ケ浦市野里
イボバッタ 日本亜種 (バッタ科 トノサマバッタ亜科)
Trilophidia annulata japonica  Saussure, 1888
分布 国内: 本州、四国、九州。 平地~山地に汎く分布する。島嶼では伊豆諸島、対馬、沖縄本島、宮古島、西表島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、台湾、東南アジア、セイロンに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。
生態 環境: 地上性。イネ科草本を中心とする草丈の低くまばらな草原、林縁、荒蕪地、路傍など。明るくやや乾燥した、開けた環境を好み、市街地で見かけることも多い。
発生: 年1回。6月~10月下旬に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。♂♀共に日中活発に飛翔し、もっとも暑い時間帯にも活動する。飛翔力は比較的強いがあまり長く飛び続けることはない。発音習性はないが、後脚を前翅にこすり付けるような動作をすることが多い。飛翔後も通常は裸地にとまり、摂食時以外はほとんど草の上などには上らない。
食 性 食植性/イネ科草本を中心とするが、とくにそれに限定されずに多くの草本を食べる。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 和名は頭部や胸部背板の背中線上にイボ状の突起を持つことに由来する。普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、コカマキリなどのカマキリ類、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類など。 幼虫はこのほかスズメバチ類、アシナガバチ類、サシガメ類。
寄生: アナバチ科のキアシハナダカバチモドキ(Stizus pulcherrimus  (F.Smith1856))、ジガバチ科のヌカダカバチ(Tachysphex nigricolor nigricolor  (Dalla Torre))が知られる。


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