分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。平地~山地に汎く分布する。島嶼では佐渡、沖縄本島から記録されている。 |
県内: |
市街地を除き、ほぼ全域に棲息するが、県南部が中心。 |
国外: |
朝鮮半島、中国大陸、シベリアに分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。すべて長翅型で、短翅型は知られていない。 |
季節: |
- |
性差: |
異型。♀はやや色調が濁った枯れ草色で、♂よりやや大きく、♂の翅端は♀より黒い。 |
生態 |
環境: |
草上性。アシやカヤ、マコモ、オギなど、イネ科草本の繁茂する湿地や草原、林縁、水田など。草丈が高く、湿った草地で、やや暗い環境を好む。 |
発生: |
年1回。7月~9月中旬に見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
昼行性。♂は活発に飛翔するが、♀はやや不活発。♂はよく発音するが、かなりの高音で音域が狭いため、人間には非常に聞き取りにくい。♀は土中に腹端を挿し込んで産卵する。 |
食 性 |
食植性/葉。イネ科雑草類を中心に多くの草本の葉につく。アシ、カヤ、マコモ、オギなど草丈の高いものを好む傾向がある。 |
類似種: |
イナゴモドキに似る。 |
保 護: |
神奈川県:R、群馬県:注目。 |
その他: |
和名は前翅端が黒いことに由来する。普通種。通常はそれほど個体数は多くないが、本種もトノサマバッタと同様に大発生することがあり、県内でも利根川河川敷でたびたび大発生している。 |
天敵 |
捕獲: |
カマキリ類、スズメバチ類、アシナガバチ類、サシガメ類のほか、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類など。 |
寄生: |
アナバチ科のキアシハナダカバチモドキ(Stizus pulcherrimus (F.Smith1856))、ジガバチ科のヌカダカバチ(Tachysphex nigricolor nigricolor (Dalla Torre))が知られる。 |