クルマバッタモドキ

車飛蝗もどき (バッタ科)


褐色型♀ 緑色型♀
2001/8/16 千葉市緑区 2002/9/1 山武郡大網白里町
クルマバッタモドキ (バッタ科 トノサマバッタ亜科)
Oedaleus infernalis  Saussure, 1884
分布 国内: 本州、四国、九州。 平地~低山地に汎く分布する。島嶼では佐渡から記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、沿海州~シベリアに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。通常はほとんどが褐色型だが、ときに緑色斑紋を交えた個体が出ることがある。♂♀共にすべて長翅。
季節:
性差: 異型。外見上の形質の差はないが、一般に♀は♂よりはるかに大きい。
生態 環境: 草上性。イネ科草本の繁茂する草原、林縁 、荒蕪地など。明るくやや乾燥した、開けた環境を好み、市街地で見かけることも多い。
発生: 年1回。6月下旬~10月上旬に見られる。
越冬:
行動: 昼行性。♂♀共に日中活発に飛翔する。飛翔力は比較的強いがあまり長く飛び続けることはない。摂食時以外はあまり草の上などには上らない。
食 性 食植性/イネ科草本を中心とするが、とくにそれに限定されずに多くの草本を食べる。
類似種: クルマバッタに似るが、体型と前胸部背面の斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 和名はクルマバッタに似ていることに由来する。普通種で個体数も多く、県内のバッタ類では最も見かけることの多い種でもある。棲息環境から見て、本来は海岸性の種と考えられている。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、コカマキリなどのカマキリ類、大型の徘徊性クモ類、造網性クモ類など。 幼虫はこのほかスズメバチ類、アシナガバチ類、サシガメ類。
寄生: アナバチ科のキアシハナダカバチモドキ(Stizus pulcherrimus  (F.Smith1856))、ジガバチ科のヌカダカバチ(Tachysphex nigricolor nigricolor  (Dalla Torre))が知られる。


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