ヒメゴマダラオトシブミ

姫胡麻斑落文 (オトシブミ科)


エノキの葉上で静止する個体 エノキの葉を後食する個体
2005/6/26 千葉市緑区 2003/6/19 富津市東大和田
ヒメゴマダラオトシブミ (オトシブミ科 オトシブミ亜科 マダラオトシブミ族)
Paratrachelophorus (Paroplapoderus) vanvolxemi  (Roelofs, 1875)
分布 国内: 北海道、本州、九州。低山地~山地に分布し、平地では稀。島嶼での記録はない。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息するが、北部では少ない。
国外: 現在のところ日本特産種
変異 形態: 亜種区分は認められていないが、東海地方では黒化する個体が多いという。色調に顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。脛節端の鉤状突起は♂が1本、♀は2本。ただし微細であるため、野外での識別は非常に困難。
生態 環境: 樹上性。各種樹林とその林縁、公園、社寺境内など。幼虫も樹上性(揺籃)。
発生: 年2回。越冬成虫は4月~5月、新成虫は6月下旬~9月上旬に見られるが、一部は晩夏~初秋にかけて産卵し、その個体が晩秋に羽化する。
越冬: 成虫。第1化個体のほか、晩秋に羽化した個体は野外に出ることなくそのまま揺籃内で越冬する。
行動: 昼行性。活動はあまり活発でなく、飛翔は緩やか。交尾後の♀は食樹の葉の基部を片側から主脈の直前まで直線的に切り、さらに主脈に沿い上方に向かって切ることによりL字状の切込みを入れる。揺籃は切り落とされず、幼虫は内部を食べて、そのまま蛹化する。
食 性 食植性/ニレ科エノキケヤキオヒョウなど。幼虫は親虫の用意した揺籃を食べる。
類似種: 完全に黒化した個体は一見するとヒメコブオトシブミに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 徘徊性クモ類、造網性クモ類など。
寄生:


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