オジロアシナガゾウムシ

尾白脚長象虫 (ゾウムシ科)


クズの蔓にしがみつく個体
2004/6/27 千葉市緑区
オジロアシナガゾウムシ (ゾウムシ科 アシナガゾウムシ亜科)
Mesalcidodes trifidus  (Pascoe, 1870)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島(式根)、対馬で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国大陸に分布する。
変異 形態: 地理的変異・個体変異共に知られていない。特異な斑紋を持つが形質は比較的安定している。
季節:
性差: ほぼ同型。外見での区別は困難。
生態 環境: 草上性。草原、路傍、荒蕪地、各種樹林の林縁、公園など。幼虫は潜茎(虫こぶ)で、その形成者である。
発生: 年1回。越冬成虫が4月~5月、新成虫は8月~10月に見られる。
越冬: 成虫
行動: 昼行性。活動は不活発で、ほとんど飛ぶことはない。歩行も緩慢。たいていの場合食草の茎にしがみついてじっとしている。交尾後の♀は食草の茎に螺旋状の傷をつけ、その中に産卵する。虫こぶはクズクキツトフシと呼ばれ、中に複数の虫室があり、それぞれに1頭の幼虫が住む。蛹化はこの虫こぶ内に分泌物や排泄物で蛹室をつくって行われる。
食 性 食植性/(虫こぶ:幼虫)・(成虫)。マメ科クズ。幼虫は虫こぶの内部を食べる。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。独特の斑紋は鳥糞に擬態しているのであろうか。
天敵 捕獲: ムシヒキアブ類などのほか、徘徊性クモ類、造網性クモ類など。
寄生: ヒメバチ類、ヤドリバエ類が知られる。


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