ヤサイゾウムシ

野菜象虫 (ゾウムシ科)


ダイズの葉上で静止する個体
2002/9/28 山武郡大網白里町金谷郷
ヤサイゾウムシ (ゾウムシ科 タコゾウムシ亜科)
Listroderes obliquus  Schoenherr, 1826
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆諸島(大島・青ヶ島)、与那国、大東諸島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、豪州、ニュージーランド、アフリカ、北米・南米の各大陸に汎く分布する。原産地は南米のブラジルと考えられている。
変異 形態: 地理的変異・個体変異共に知られていない。
季節:
性差: 単為生殖。♂は出現しない。
生態 環境: 草上性。畑地、水田、路傍、公園など。蛹化は土中で行われる。
発生: 年1回。4月~6月、9月~11月に見られる
越冬: 幼虫(非休眠)。摂食しながら冬を越す。
行動: 夜行性。日中は食草の根元などで脚をたたんで静止している。後翅が退化しているため飛翔できないが、歩行は比較的敏捷である。触れると擬死して地上に落下する習性がある。短日性であり、夏季には休眠することが知られる。
食 性 食植性/新芽(幼虫)・(成虫)。典型的な広食性種。食草は28科120種以上が知られる。かつてはアブラナ科蔬菜類やニンジンなどの被害が大きかった。野外ではキク科のアレチノギク、シオン類、ヒメムカシヨモギなどの越年性2年草で発生しているという。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。戦後~1950年代前半までは野菜や花卉類の重要害虫だったが、その後は農薬により激減した。
天敵 捕獲: ムシヒキアブ類などのほか、徘徊性クモ類、造網性クモ類など。
寄生:


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