コナラシギゾウムシ

小楢鴫象虫 (ゾウムシ科)


歩行する個体
2003/4/16 木更津市矢那
コナラシギゾウムシ (ゾウムシ科 シギゾウムシ亜科)
Curculio dentipes  (Roelofs, 1874)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼での記録はない。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 中国大陸、シベリアに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていないが、色調と斑紋に比較的顕著な個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。外見での区別は困難。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、公園、社寺境内など。幼虫は樹上性(果実内)、蛹は地中性
発生: 年1回。4月~9月に見られる。
越冬: 主に。晩秋に蛹化してそのまま土窩内で越冬する。ただ、越冬前に羽化する個体や、前蛹態で越冬する個体があり、更にさらにそのままもう一冬を越す個体とがあるという。
行動: 一般に夜行性だが、日中に活動していることもある。燈火に飛来することも多い。活動はあまり活発でなく、飛翔は緩やか。交尾後の♀は食樹の若果に口吻で穴をあけ、内部に1卵を産む。幼虫は果実の内部(子実)を食べ、秋に果実が落下するとこれから脱出して土窩をつくり、その中で蛹化する。
食性 幼虫: 食植性/若果ブナ科コナラ属落葉樹のコナラが主。ほかにクヌギ、ミズナラ、カシワなどが知られる。
成虫: 食植性と考えられるが詳細不明。
類似種: クリシギゾウムシ、シイシギゾウムシに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。堅果に潜む幼虫はドングリ虫と呼ばれ、釣餌として釣具店で売られていることがある。
天敵 捕獲: ムシヒキアブ類、徘徊性クモ類、造網性クモ類など。
寄生:


メイン