ヒメカメノコテントウ

姫亀甲天道虫 (テントウムシ科)


通常型の交尾 ヨツボシヒメテントウ型の♀
2002/5/12 袖ケ浦市吉野田 2002/4/29 千葉市緑区
ヒメカメノコテントウ (テントウムシ科 テントウムシ亜科 テントウムシ族)
Propylea japonica  (Thunberg, 1781)
分布 国内: 本土全域。 平地~山地まで汎く分布する。島嶼では、壱岐、対馬、五島列島、屋久島、トカラ列島、奄美大島、徳之島、沖永良部、沖縄本島、宮古、石垣、西表で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾、インドシナ半島~インド、シベリア、樺太、千島に分布する。
変異 形態: 現時点では亜種区分は認められていない。基本型、背条型、四紋型、黒紋型などの顕著な色彩変異が知られる。これらの型のいくつかは局所的に分布しており、将来的に亜種などに細分される可能性がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりやや大型だが、斑紋などには差がなく、個体差も大きいので、腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 草上性。各種樹林の林縁、草原、畑地、都市公園など。日当たりのよい、比較的開けた環境を好む。
発生: 詳細不明。3月~11月上旬に見られる。
越冬: 成虫と考えられるが確認されていない。
行動: 昼行性。活動は活発で、アブラムシ類を探して盛んに歩き回る。危険を感じると擬死する習性がある。盛夏にも休眠することなく活動する。
食 性 捕食性アブラムシ類各種。付近にアブラムシ類が不足すると、成虫は同種の蛹や脱皮中の幼虫を捕食することもある。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 和名は前翅の斑紋に由来する。普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類のほか、造網性クモ類など。体液に苦い物質を含むため、鳥類は食べてもすぐに吐き出すことが多く、カマキリ類も好んでは捕食しない。幼虫はアブラムシを護るアリ類に襲われることがある。
寄生: テントウムシヤドリコバチ、テントウムシヤドリコマユバチ、トビコバチ科(幼虫)、テントウムシヤドリバエ(卵)


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