分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。低山地~山地まで汎く分布する。島嶼では記録されていない。 |
県内: |
市街地除き、汎く全域に棲息するが、やや局地的傾向を示す。 |
国外: |
台湾、中国大陸(華南)、ヒマラヤ~インド北部に分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。斑紋は比較的安定しているが、稀に前翅が黒化する個体が現れる。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。♀は♂よりやや大型だが、斑紋などには差がなく、個体差も大きいので、腹端を精査する必要がある。 |
生態 |
環境: |
樹上性。湿地林、渓畔林、河畔林などの広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。 |
発生: |
年1回。6月中旬~翌5月下旬。幼虫期間はおよそ2週間程度で、葉裏で蛹化する。 |
越冬: |
成虫。岩の隙間やめくれた樹皮下などで集団越冬するが、他の成虫越冬性種と混在することも多い。 |
行動: |
昼行性。飛翔は緩やかだが、活動は活発。クルミハムシの幼虫を探して盛んに歩き回る。捕まえると口から赤い液を出し、擬死する習性がある。 |
食 性 |
捕食性。クルミハムシ、ドロノキハムシ、ヤナギハムシ、ヤナギルリハムシなどクルミやヤナギ類につくハムシの幼虫。 |
類似種: |
- |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
大型種。和名は前翅の斑紋に由来する。普通種だが、個体数はそれほど多くない。甲虫を常食とするテントウムシは国内では本種のみ。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類のほか、造網性クモ類など。体液に苦い物質を含むため、鳥類は食べてもすぐに吐き出すことが多く、カマキリ類も好んでは捕食しない。 |
寄生: |
テントウムシヤドリコバチ、テントウムシヤドリコマユバチ、トビコバチ科(幼虫)、テントウムシヤドリバエ(卵) |