クリサキテントウ

栗崎天道虫 (テントウムシ科)


林縁で休息する斑紋型(夜間)
2005/10/7 千葉市緑区
クリサキテントウ (テントウムシ科 テントウムシ亜科 テントウムシ族)
Harmonia yedoensis  (Takizawa, 1917)
分布 国内: 本州(関東以西)、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では屋久島、トカラ列島(中之島・宝島)、奄美大島、沖縄本島、宮古、石垣、西表で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国大陸(華南)、台湾に分布する。
変異 形態: 亜種区分は認められていないが、暖地の個体ほど赤色斑紋が発達する傾向がある。また、斑紋に顕著な個体変異があり、六紋型、四紋型などと呼称され、複雑な遺伝的多型も知られている。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりやや大型だが、斑紋などには差がなく、個体差も大きいので、腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 樹上性。マツ類を含む各種樹林とその林縁、畑地、路傍、公園、社寺境内など。マツ類の樹上に特異的に生息するという。
発生: 多化性。発生回数は不明。越冬成虫は4月~5月、新成虫は6月頃から姿を見せる。
越冬: 成虫
行動: 昼行性。飛翔は比較的緩やかだが、活動は非常に活発。植物体上を食餌を求めて盛んに歩き回るが、時に小集団を形成することもある。
食 性 捕食性/生体アブラムシ類各種。嗜好性はよくわかっていない。
類似種: ナミテントウに酷似する。本種は前翅側片の隆起線が翅端まで届かず、翅端がやや尖るが、区別は難しい。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数は少ない。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類のほか、造網性クモ類など。体液に苦い物質を含むため、鳥類は食べてもすぐに吐き出すことが多く、カマキリ類も好んでは捕食しない。幼虫はアブラムシを護るアリ類に襲われることがある。
寄生:


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