分布 |
国内: |
本土全域、平地~山地まで汎く分布する。島嶼では小笠原、硫黄諸島、トカラ列島、奄美大島、沖縄本島、宮古、石垣、西表。 |
県内: |
汎く全域に棲息する。市街地にも普通。 |
国外: |
千島、朝鮮半島、中国大陸、台湾~欧州までのユーラシア大陸とその周辺島嶼のほぼ全域、アフリカ大陸北部に分布する。 |
変異 |
形態: |
亜種区分は認められていない。斑紋はきわめて安定しているが、地色に若干の個体変異がある。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
ほぼ同型。♀は♂よりやや大型だが、斑紋などには差がなく、個体差も大きいので、腹端を精査する必要がある。 |
生態 |
環境: |
草上性。林縁、草原、畑地、都市公園、人家の庭、河川敷。日当たりのよい開けた草原性の環境を好む。 |
発生: |
多化性。発生回数は不明。3月中旬~11月中旬まで見られるが、暖地では盛夏に一時姿を消す。 |
越冬: |
通常は成虫。暖地では幼虫、蛹でも越冬する。岩の隙間やめくれた樹皮下、樹木の根際に積もった落葉裏のほか、家屋の隙間や屋根裏などで集団越冬するが、他の成虫越冬性種と混在することも多い。暖かい日には活動することもある。 |
行動: |
昼行性。飛翔は比較的緩やかだが、活動は非常に活発。盛夏には草原のススキやササ類の根元に集まり、集団で休眠する。♀は主にアブラムシのコロニーの側に20個~40個程度の卵塊を産付する。幼虫期間は3週間程度で、4齢が終齢となる。蛹化は通常植物の葉上などで行われ、1週間程度で羽化する。 |
食 性 |
捕食性。アブラムシ類各種。特に嗜好性はなく、様々な種を食べる。 |
類似種: |
- |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
種小名と和名は前翅の斑紋に由来する。普通種で個体数も多く、ナミテントウと並び、家庭菜園の強い味方。一頭の本種が生涯に食べるアブラムシの数は、実に5000頭を超えるという。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類のほか、造網性クモ類など。体液に苦い物質を含むため、鳥類は食べてもすぐに吐き出すことが多く、カマキリ類も好んでは捕食しない。幼虫はアブラムシを護るアリ類に襲われることがある。 |
寄生: |
テントウムシヤドリコバチ、テントウムシヤドリコマユバチ、トビコバチ科(幼虫)、テントウムシヤドリバエ(卵) |