ヨツスジハナカミキリ

四条花髪切虫 (カミキリムシ科)


ヌマスギの伐木に産卵する♀
2001/6/10 木更津市中尾 2004/7/18 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
ヨツスジハナカミキリ 原名亜種 (カミキリムシ科 ハナカミキリ亜科 ハナカミキリ族)
Leptura (Leptura) ochraceofasciata ochraceofasciata  Motsculsky, 1861
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。 平地~高山帯まで汎く厚い分布を示す。島嶼では利尻、奥尻島、佐渡、伊豆諸島(大島・新島)、隠岐、対馬、五島列島、下甑島、屋久島、奄美大島、徳之島、沖縄本島で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸(華北)、樺太、南千島に分布する。 本亜種の標式産地は「日本」と記されるが、伊豆半島と推測される。
変異 形態: 四国・九州・五島列島・下甑島産(ssp. ochrotela Bates, 1873)、対馬産(ssp. chujoi Hayashi, 1961)、屋久島産(ssp. yokoyamai Hayashi, 1961)、奄美大島・徳之島産(ssp. amamiana Hayashi, 1960)、沖縄本島産(ssp. watanabei Hayashi, 1962)など多くの亜種に分けられる。前翅の斑紋に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♂は♀よりやや細身で、♀より触角が長い。
生態 環境: 樹上性。各種樹林とその林縁、伐採地や周辺の貯木場など。幼虫は潜材性
発生: 年1回。6月~9月に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、活動はきわめて活発。人の気配には比較的敏感であるが、吸蜜中はさほどでもないようだ。
食性 幼虫: 食植性/(枯木)。スギ科スギヒノキ科ヒノキサワラマツ科マツ類などの針葉樹。
成虫: 食植性/花蜜花粉。ヒメジョオン、ウツギ、クリ、イボタノキ、ムラサキシキブ、リョウブ、シシウド、セリ、ノリウツギなど多くの花で吸蜜する。
類似種: コヨツスジハナカミキリ、ヒメヨツスジハナカミキリ、♀はオオヨツスジハナカミキリに酷似する。
保 護: 神奈川県:
その他: 県内に分布するハナカミキリ亜科でもっとも普通に見られる種。個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


ムネアカクロハナカミキリ

胸赤黒花髪切虫 (カミキリムシ科)


2003/5/29 袖ケ浦市下宮田
ムネアカクロハナカミキリ (カミキリムシ科 ハナカミキリ亜科 ハナカミキリ族)
Leptura dimorpha  Bates, 1873
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、五島列島(福江)、屋久島で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息するが、県南部が中心。
国外: 朝鮮半島、シベリア、樺太に分布する。標式産地は「日本」とのみ記される。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: 異型。前胸部は♀が赤褐色、♂は黒色だが、稀に♀でも黒色の個体が出るという。
生態 環境: 樹上性。各種樹林とその林縁、伐採地や周辺の貯木場など。幼虫は潜材性
発生: 年1回。5月~7月上旬に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。
行動: 昼行性。飛翔は比較的敏速で、活動は活発。
食性 幼虫: 食植性/(枯木)。スギ科スギマツ科アカマツなど。
成虫: 食植性/花蜜。ヒメジョオン、ウツギ、クリ、イボタノキ、ムラサキシキブ、リョウブ、シシウド、セリ、ノリウツギ、ミズキなど多くの花で吸蜜する。
類似種: クロハナカミキリに酷似し、かつてはその亜種とされていた。
保 護: 神奈川県:
その他: 普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


ヤツボシハナカミキリ

八星花髪切虫 (カミキリムシ科)


ヒメジョオンに来た♂ ヤマグワにとまる♂(ツマグロ型)
2003/5/14 袖ケ浦市上宮田 2002/5/12 袖ケ浦市吉野田
ヤツボシハナカミキリ (カミキリムシ科 ハナカミキリ亜科 ハナカミキリ族)
Leptura (Leptura) mimica  Bates, 1884
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では隠岐、対馬で記録されている。
県内: 市街地を除くほぼ全域に棲息するが、南部に個体数が多い。
国外: 千島列島、樺太に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋に顕著な個体変異があり連続的だが、この中で前翅が黄褐色無紋で、翅端のみが黒褐色となるものはツマグロハナカミキリ(L. modicenotata Pic,1901)という別種とする説がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♂は♀よりやや細身で、♀より触角が長い。
生態 環境: 樹上性。里山、二次林など広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、伐採地や周辺の貯木場など。幼虫は潜材性
発生: 年1回。5月~7月に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、活動はきわめて活発。ヒトの気配には比較的敏感だが、吸蜜中はさほどでもない。
食性 幼虫: 食植性/(枯木)。広食性スギ科スギヒノキ科ヒノキサワラマツ科マツ類などの針葉樹のほか、多くの広葉樹にもつく。
成虫: 食植性/花蜜花粉。ヒメジョオン、ウツギ、クリ、イボタノキ、ムラサキシキブ、リョウブ、シシウド、セリ、ノリウツギなど多くの花で吸蜜する。
類似種: オオヨツスジハナカミキリに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


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