ウスバカミキリ

薄羽髪切虫 (カミキリムシ科)


クヌギの樹上を徘徊する♀
2005/7/27 千葉市緑区
ウスバカミキリ 原名亜種 (カミキリムシ科 ノコギリカミキリ亜科 ウスバカミキリ族)
Megopis (Aegosoma) sinica sinica  White, 1853
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆諸島、小笠原、隠岐、対馬、壱岐、五島列島(福江)、甑島、黒島、口永良部、種子島、屋久島、トカラ列島(中之島)、奄美、徳之島、石垣、西表で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾、インドシナ~インド北部に分布する。本亜種には朝鮮半島、中国大陸を含み、標式産地は上海。
変異 形態: 国内では八重山産(ssp. ogurai  Takakuwa, 1973)、小笠原産(ssp. savoryi  Kusui, 1974)が別亜種とされる。個体変異は軽微。
季節:
性差: ほぼ同型。一般に♂は♀より小型で、♂の触角は♀よりはるかに長い。また前翅は♂が全体に淡色、♀は暗色となる傾向がある。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、社寺境内、公園など。幼虫は潜材性
発生: 年1回。7月~9月上旬に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。
行動: 夜行性。燈火に飛来すること多い。活動は比較的緩やかである。日中は樹皮下や木の洞などに潜む。
食性 幼虫: 食植性/(枯木)。ヤナギ科ブナ科マツ科などを利用する。
成虫: 食植性/樹液。クヌギ、コナラ、ヤナギ類など広葉樹の樹液に集まる。
類似種: 一見するとミヤマカミキリに似るが、本種のほうがはるかに小型。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 成虫は大型のムシヒキアブ類、カマキリ類のほか大型造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


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