分布 |
国内: |
本州、四国、九州。平地~低山地に汎く棲息する。島嶼では伊豆諸島、対馬、五島列島で記録されている。 |
県内: |
市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
現在のところ日本特産種。国外では記録されていない。標式産地は「日本」とのみ記される。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていないが、奄美大島と沖縄本島にはオキナワクワカミキリ(A. nobuoi Breuning et Ohbayashi, 1966)、石垣島と西表島にはイシガキクワカミキリ(A. yayeyamai Breuning, 1976)が分布しており、代置関係にあるものと考えられる。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。♂は♀より一回り小さく、♂の触角は♀よりはるかに長い。 |
生態 |
環境: |
樹上性。里山、二次林など広葉樹を中心とした各種樹林とその林縁のほか、畑地、公園など。比較的明るい環境を好む。幼虫は潜材性。 |
発生: |
年1回。6月~9月上旬に見られる。 |
越冬: |
幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。 |
行動: |
昼行性。夜間燈火に飛来することもある。飛翔は緩やかで、あまり活発でない。産卵の際には樹皮を齧りとり、材内に産卵管を突き立てて1個~数個産付する。幼虫は食樹の幹内部をトンネル状にくりぬき、しばしば樹を枯らすことがある。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/材(生木)。クワ科のヤマグワ、イチジクなど。主幹あるいは太い枝に穿孔する。 |
成虫: |
食植性/樹皮(若枝)。クワ科のヤマグワ、イチジクなど。 |
類似種: |
- |
保 護: |
群馬:VU。 |
その他: |
かつてはクワの大害虫として有名であったが、養蚕の衰退と同じくクワ類を食樹とするキボシカミキリの台頭に伴って個体数は減少している。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫は大型の造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、カッコウムシ類、ヒラタムシ類。 |
寄生: |
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