分布 |
国内: |
本州(東北南部以南)、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島(大島・新島・式根島)、隠岐、対馬、壱岐、種子島、屋久島で記録されている。 |
県内: |
南部の丘陵地帯が中心で、北部では稀。 |
国外: |
台湾、中国大陸(華中・華南)~インドに分布する。 標式産地はインド東部。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。一般に♀は♂よりやや大型で、♂の触角は♀よりはるかに長い。 |
生態 |
環境: |
樹上性。照葉樹林、遷移林などの広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、社寺境内など。幼虫は潜材性。 |
発生: |
年1回。4月下旬~6月に見られる。サイクルは2年1越型。 |
越冬: |
幼虫(非休眠)・成虫。材内で摂食しながら2回冬を越し、秋に羽化した成虫はそのまま蛹室内で越冬する。 |
行動: |
昼行性。飛翔は緩やかで、活動はあまり活発でない。捕まえると胸部をこすり合わせてキイキイと音を出す。林縁のタブノキに見られる萎れて黒ずんだ新芽はほとんどが本種の成虫が加害したもので、赤褐色の樹液が浸出している樹幹にあいた孔は本種の羽化した痕跡である場合が多い。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/材(生木)。クスノキ科のタブノキ、クスノキ、シロダモなど。主幹や太い枝に穿孔する。 |
成虫: |
食植性/樹皮。クスノキ科のタブノキ、クスノキ、シロダモなど。主に1年枝や当年枝の樹皮を食べる。 |
類似種: |
- |
保 護: |
千葉県:D、千葉市:C。 |
その他: |
ビロード状の光沢をもつ紅色の美麗種。分布は食樹(タブノキ)の自生範囲に限られる暖地性のカミキリムシ。県内では個体数は比較的少ない。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類など。 |
寄生: |
- |