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林縁で休息する♂ | ||
2004/7/18 館山市大神宮(県立館山野鳥の森) |
ビロードカミキリ 原名亜種 (カミキリムシ科 フトカミキリ亜科 ヒゲナガカミキリ族) |
Acalolepta fraudatrix fraudatrix (Bate, 1873) |
分布 | 国内: | 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では奥尻島、佐渡、伊豆諸島、隠岐、甑島で記録されている。 |
県内: | 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 | |
国外: | 朝鮮半島、済州島、中国大陸(東北部)、千島に分布する。本亜種には国外産を含み、標式産地は長崎・兵庫(♂♀)とされる。 | |
変異 | 形態: | 南西諸島を中心に多くの亜種に分けられる。御蔵島産(ssp.mikurensis Hayashi, 1969)、対馬産(ssp.satoi Breuning et Ohbayashi, 1966)、屋久島産(ssp.yakushimana Yokoyama, 1971)、男女群島女島産(ssp.mogii Makihara, 1980)、大隈諸島黒島産(ssp.yakushimana Yokoyama, 1971)はそれぞれ別亜種とされるが、御蔵島産、大隈諸島黒島産の両亜種については別種(ミクラビロードカミキリ、クロヒゲビロードカミキリ)とされることもある。このほかにも島嶼部を中心に各地に近似種が分布する。 |
季節: | - | |
性差: | ほぼ同型。一般に♀は♂よりやや大型で、♂の触角は♀よりはるかに長い。 | |
生態 | 環境: | 樹上性。各種樹林とその林縁、社寺境内など。幼虫は潜材性。 |
発生: | 年1回。6月~8月に見られる。 | |
越冬: | 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。 | |
行動: | 夜行性。燈火に飛来することも多い。稀に日中にも活動していることがある。飛翔は緩やかだが、活動は活発で、盛んに樹上を徘徊する。捕まえると胸部をこすり合わせてキイキイと音を出す。 | |
食性 | 幼虫: | 食植性/材(枯木)。広食性。クワ科のヤマグワやイチジクのほか、サクラ類(バラ科)、ユズリハ(モチノキ科)、アカマツ・クロマツ(マツ科)、ヌルデ(ウルシ科)など。 |
成虫: | 食植性/葉・枯葉。クワ科のヤマグワやイチジクのほか、サクラ類(バラ科)、ユズリハ(モチノキ科)、アカマツ・クロマツ(マツ科)、ヌルデ(ウルシ科)など。 | |
類似種: | - | |
保 護: | 指定されていない。 | |
その他: | 普通種だが、個体数はそれほど多くない。前翅には和名の通りビロード状の微毛を密生し、見る角度によって色が変わる。 | |
天敵 | 捕獲: | 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類など。 |
寄生: | - |
カミキリムシ科 | 生態 | 幼生 | 飼育 | トップ |
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燈火に飛来した♂ | ||
2007/7/26 佐倉市宮小路町 |
センノキカミキリ 原名亜種 (カミキリムシ科 フトカミキリ亜科 フトカミキリ族) |
Acalolepta luxuriosa luxuriosa (Bates, 1873) |
分布 | 国内: | 北海道,本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では奥尻,佐渡,伊豆諸島(利島・新島・三宅・御蔵・八丈),隠岐,対馬,壱岐,五島列島、下甑島,黒島,種子島,屋久島,トカラ列島(中之島)、奄美大島,沖永良部で記録されている。 |
県内: | 一部の市街地を除く北総台地~九十九里平野,房総丘陵に棲息する。 | |
国外: | 朝鮮半島,中国大陸に分布する。本亜種は朝鮮半島・中国大陸産を含む。 | |
変異 | 形態: | 伊豆諸島(三宅・御蔵・八丈),黒島,トカラ列島産はクロセンノキカミキリ(ssp. kuro (Makihara, 1977),奄美諸島産はアマミセンノキカミキリ(ssp. kawadai Takakuwa, 1984)とされる。個体変異は軽微。 |
季節: | - | |
性差: | ほぼ同型。一般に♂は♀より小型。♂の触角は♀よりはるかに長く,♂は触角全体が赤褐色だが♀は1・2節と3~11節先端部が黒褐色。 | |
生態 | 環境: | 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、社寺境内、公園のほか、伐採地や貯木場など。幼虫は潜材性。 |
発生: | 年1回。6月~10月に見られる・。 | |
越冬: | 幼虫(非休眠)・成虫。材内で摂食しながら冬を越すが、老熟幼虫は初冬には蛹化、羽化し、翌春まで蛹室内で休眠する。 | |
行動: | 夜行性。活動は比較的活発で、樹皮上を敏捷に歩行する。燈火に飛来することも多い。 | |
食性 | 幼虫: | 食植性/材(生木)。ウコギ科のセンノキ,ハリギリ,ヤツデ,タラノキなど。 |
成虫: | 食植性/樹皮。ウコギ科のセンノキ,ハリギリ,ヤツデ,タラノキなど。 | |
類似種: | - | |
保 護: | 指定されていない。 | |
その他: | 普通種だが、個体数はそれほど多くない。 | |
天敵 | 捕獲: | 成虫は大型のカマキリ類、大型サシガメ類のほか、大型造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。 |
寄生: | - |
カミキリムシ科 | 生態 | 幼生 | 飼育 | トップ |