ホタルカミキリ

蛍髪切虫 (カミキリムシ科)


貯木場で交尾する個体
2002/5/25 木更津市伊豆島
ホタルカミキリ (カミキリムシ科 カミキリ亜科 ホタルカミキリ族)
Dere thoracica  White, 1855
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、隠岐、壱岐、対馬 、下甑島で記録されている。
県内: 主に南部の丘陵地域に棲息し、北部では稀。
国外: 朝鮮半島、済州島、中国大陸~インドシナ北部、台湾に分布する。 標式産地は中国大陸北部。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。♂は♀よりわずかに細身で、触角が♀より僅かに長い。
生態 環境: 樹上性。里山、二次林など広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、伐採地や周辺の貯木場など。幼虫は潜材性
発生: 年1回。4月~6月に見られる。
越冬: 成虫。産卵~羽化までおよそ3ヶ月。夏に羽化した新成虫は蛹室の出口を白色の石灰状物質でふさぎ、そのまま活動せずに蛹室内で休眠する。
行動: 昼行性。活動は活発で、行動は敏捷。日中盛んに飛翔し、多くの花を訪れるほか、発生後期には伐採地などで、産卵に来る♀を待ちうける♂が多く見られる。
食性 幼虫: 食植性/(枯木)。広食性マメ科ネムノキが主だが、多くの広葉樹を利用する。
成虫: 食植性/花蜜。ウツギ、イボタノキ、ノリウツギ、リョウブ、ヒメジョオン、シシウドなど多くの花で吸蜜する。
類似種:
保 護: 神奈川県:
その他: 発生地での個体数は極めて多い。和名はホタル類に似た色彩を持つことに由来する。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生: ホタルカミキリツノコマユバチ(幼虫)。


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