フタオビミドリトラカミキリ

双帯緑虎髪切虫 (カミキリムシ科)


林縁のヤブガラシの葉にとまる♂
2004/7/5 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
フタオビミドリトラカミキリ (カミキリムシ科 カミキリ亜科 トラカミキリ族)
Chlorophorus muscosus  (Bates, 1873)
分布 国内: 本州、四国、九州。暖流の沿岸地域に分布する海岸気候性の種であり、内陸部では極めて稀。島嶼では奥尻、佐渡、伊豆諸島、小笠原(父島)、隠岐、壱岐、対馬 、男女群島、種子島、屋久島、トカラ(口之島・諏訪瀬島)、奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄本島などで記録されている。
県内: 房総丘陵地域(富津以南)の沿岸地域が中心で、内陸部には棲息しない。
国外: 朝鮮半島に分布する。 標式産地は兵庫(♀)とされる。
変異 形態: 地理的変異は知られていないが、斑紋の個体変異が大きく、黒斑をまったく欠くものもいる。
季節:
性差: ほぼ同型。♂は♀より若干小型で、触角が♀よりやや長い。
生態 環境: 樹上性。照葉樹林、里山、二次林など広葉樹を中心とする沿岸地域の各種樹林とその林縁。幼虫は潜材性
発生: 年1回
越冬: 幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。
行動: 昼行性。活動は活発で、行動は敏捷。日中盛んに飛翔し、多くの花を訪れるほか、発生後期には伐採地などで、産卵に来る♀を待ちうける♂が多く見られる。
食性 幼虫: 食植性/(生木)。典型的な広食性種。アカメガシワ(トウダイグサ科)、オオバヤシャブシ(カバノキ科)、スダジイ(ブナ科)などが知られるが、ほかにも多くの広葉樹を利用する。主幹に穿孔する。
成虫: 食植性/花蜜。ガマズミ、ノリウツギ、 アジサイ類、ヤブガラシ、セリ、シシウド、アカメガシワ、リョウブなど多くの花で吸蜜する。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。現時点での県内の産地は局地的だが、個体数は多い。暖流の沿岸地域に分布する典型的な海岸気候性の種。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


メイン