分布 |
国内: |
本州、四国、九州。暖流の沿岸地域に分布する海岸気候性の種であり、内陸部では極めて稀。島嶼では奥尻、佐渡、伊豆諸島、小笠原(父島)、隠岐、壱岐、対馬
、男女群島、種子島、屋久島、トカラ(口之島・諏訪瀬島)、奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄本島などで記録されている。 |
県内: |
房総丘陵地域(富津以南)の沿岸地域が中心で、内陸部には棲息しない。 |
国外: |
朝鮮半島に分布する。 標式産地は兵庫(♀)とされる。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていないが、斑紋の個体変異が大きく、黒斑をまったく欠くものもいる。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。♂は♀より若干小型で、触角が♀よりやや長い。 |
生態 |
環境: |
樹上性。照葉樹林、里山、二次林など広葉樹を中心とする沿岸地域の各種樹林とその林縁。幼虫は潜材性。 |
発生: |
年1回。 |
越冬: |
幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。 |
行動: |
昼行性。活動は活発で、行動は敏捷。日中盛んに飛翔し、多くの花を訪れるほか、発生後期には伐採地などで、産卵に来る♀を待ちうける♂が多く見られる。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/材(生木)。典型的な広食性種。アカメガシワ(トウダイグサ科)、オオバヤシャブシ(カバノキ科)、スダジイ(ブナ科)などが知られるが、ほかにも多くの広葉樹を利用する。主幹に穿孔する。 |
成虫: |
食植性/花蜜。ガマズミ、ノリウツギ、 アジサイ類、ヤブガラシ、セリ、シシウド、アカメガシワ、リョウブなど多くの花で吸蜜する。 |
類似種: |
- |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
普通種。現時点での県内の産地は局地的だが、個体数は多い。暖流の沿岸地域に分布する典型的な海岸気候性の種。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。 |
寄生: |
- |