キマダラカミキリ

黄斑髪切虫 (カミキリムシ科)


クヌギの幹にとまる♂
2001/8/14 千葉市緑区
キマダラカミキリ 原名亜種 (カミキリムシ科 カミキリ亜科 ミヤマカミキリ族)
Aeolesthes chrysothrix chrysothrix  (Bates, 1873)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地に汎く分布する。島嶼では伊豆諸島(三宅島)、隠岐、壱岐、対馬、五島列島、屋久島、奄美大島、徳之島、沖縄本島、石垣、与那国で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国西南部に別亜種が分布する。本亜種は日本固有で標式産地は長崎。
変異 形態: 本土地域では変異は知られていないが、奄美群島・沖縄本島産(ssp. kurosawai (Gressitt, 1965))、石垣島産(ssp. nakamurai Kusama et Takakuwa, 1984)、与那国島産(ssp. yonaguniensis (Ohbayashi et Ohbayashi, 1956))が別亜種とされる。
季節:
性差: ほぼ同型。一般に♀は♂よりやや大型で、♂の触角は♀よりはるかに長い。
生態 環境: 樹上性。里山、二次林など広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。幼虫は潜材性
発生: 年1回。4月下旬~9月上旬に見られる
越冬: 通常は幼虫(非休眠)。材内で摂食しながら冬を越す。暖地では秋に羽化した成虫が蛹室で休眠したまま越冬することもある。
行動: 夜行性。燈火に飛来することがある。日中は樹上や根際の落ち葉下などに潜む。活動は活発で、動きは敏捷である。クヌギやコナラ、ヤナギ類などの樹液に集まることが多い。
食性 幼虫: 食植性/(生木)。マメ科ネムノキ。主幹に穿孔する。
成虫: 食植性/樹液ブナ科コナラクヌギ、ミズナラ(ナラ類)、アカガシアラカシシラカシ(カシ類)、スダジイ(シイ類)、ヤナギ科ヤナギ類などで吸汁する。
類似種: キイロミヤマカミキリに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 中胸背面と前翅には脱落しやすい金色の微毛を密生し、光線の方向によりホログラムのような効果を見せる。普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 成虫は大型のムシヒキアブ類、カマキリ類のほか、造網性クモ類。幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類、カッコウムシ類など。
寄生:


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