ムシクソハムシ

虫糞葉虫 (ハムシ科)


サクラ葉上の個体
2003/5/3 千葉市緑区
ムシクソハムシ (ハムシ科 コブハムシ亜科)
Chlamisus spilotus  (Baly, 1873)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆諸島(三宅島)、対馬、壱岐、五島列島、甑島で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸東部に分布する。標式産地は「日本」とのみ記される。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調は赤褐色~黄褐色まで若干の変化がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は一般的に♂よりやや大きい。特に♀の成熟個体は腹部が非常に大きくなるので区別しやすい。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする二次林、里山、斜面林など各種樹林とその林縁。
発生: 年1回。越冬成虫は4月中旬~5月に見られ、新成虫は8月~9月に見られる。詳細な周年経過は不明である。
越冬: 成虫
行動: 昼行性。活動は不活発。卵は4月下旬頃から食樹に1個ずつ産付されるが、その際に卵を糸状の分泌物で食草に固定し、さらに回転させながら葉の小片で表面を隠す。孵化した幼虫はそれを利用して幼虫殻を作り、それを背負ったまま移動する。
食 性 食植性/広食性。ブナ科コナラ属ののコナラ、クヌギ、ミズナラ、ヤナギ科ヤナギ類、バラ科サクラ類、ミズキ科のミズキなどが知られる。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。和名は見ての通りの形状に由来する。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類、カマキリ類のほか、徘徊性クモ類、造網性クモ類。幼虫はカマキリ類、クチブトカメムシ類、アシナガバチ類など。
寄生:


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