バラルリツツハムシ

薔薇瑠璃筒葉虫 (ハムシ科)


コナラの葉を食う個体 産卵
2003/5/4 千葉市緑区 2004/6/16 千葉市緑区
バラルリツツハムシ (ハムシ科 ツツハムシ亜科)
Cryptocephalus approximatus  Baly, 1873
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では冠島でのみ記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 現在のところ日本特産種。国外では記録されていない。標式産地は長崎。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調には黒青色、紫青色、緑青色などの顕著な個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は一般的に♂よりやや大きい。特に♀の成熟個体は腹部が非常に大きくなるので区別しやすい。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、公園、社寺境内、水田周辺など。幼虫は地上性
発生: 年1回。4月~6月に見られる。 卵期は20日~30日、前蛹期20日~30日、蛹期10日~16日程度だという。
越冬: 幼虫(終齢)。晩秋に老熟した幼虫はそのまま越冬し、翌春蛹化する。
行動: 昼行性。活動は比較的活発。近似のルリツツハムシと混生することが多い。産卵の際には、卵に自分の糞を塗りつけて固め、地上に落とす。幼虫は自らの糞を固めて幼虫殻を作り、その中で生活する。終齢は3齢。蛹化もこの殻の中で体を反転させて行う。
食性 幼虫: 食植性/枯葉。各種広葉樹を利用するものと考えられる。
成虫: 食植性/広食性。バラ科のサクラ類、キイチゴ類、ブナ科のコナラ、クヌギ、クリ、マメ科のフジ類、ハギ類、ニシキギ科のツルウメモドキ、ツツジ科ツツジ類、クマツヅラ科のムラサキシキブ、ヤブムラサキ、タデ科のイタドリなどが知られる。
類似種: ルリツツハムシに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類、カマキリ類のほか、徘徊性クモ類、造網性クモ類。幼虫はカマキリ類、クチブトカメムシ類、アシナガバチ類など。
寄生:


クロボシツツハムシ

黒星筒葉虫 (ハムシ科)


林縁で静止する♀
2005/4/30 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
クロボシツツハムシ (ハムシ科 ツツハムシ亜科)
Cryptocephalus signaticepus  Baly, 1873
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 日本特産種?
変異 形態: 地理的変異・個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は一般的に♂よりやや大きい。
生態 環境: 樹上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、果樹園、公園など。幼虫は地上性、広葉樹林の林床で生活する。
発生: 年1回。4月中旬~6月に見られる。
越冬: 幼虫(終齢)。地上の石の下などで単独越冬する。
行動: 昼行性。飛翔は緩やかだが、活動は比較的活発。卵は成虫の糞で覆われ、地上に産み落とされる。終齢幼虫は5齢である。幼虫は自らの糞を固めた幼虫殻を背負って暮らし、蛹化もその中で行われる。晩春に地上の石の下などで幼虫殻の蓋を閉じて蛹化し、1ヶ月程度で羽化するという。
食性 幼虫: 食植性/枯葉。各種広葉樹の枯葉を食べるという。
成虫: 食植性/。ブナ科のクリ、バラ科のナシなど。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 成虫はムシヒキアブ類、クチブトカメムシ類、カマキリ類のほか、徘徊性クモ類、造網性クモ類。幼虫はカマキリ類、クチブトカメムシ類、アシナガバチ類など。
寄生:


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