クロナガタマムシ

黒長玉虫 (タマムシ科)


アラカシの葉上で交尾する個体
2002/6/14 木更津市伊豆島  2003/6/4 富津市東大和田
クロナガタマムシ 原名亜種 (タマムシ科 ナガタマムシ亜科 ナガタマムシ族)
Agrilus cyaneoniger cyaneoniger  E.Saunders, 1873
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。低山地~山地に汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島など。
県内: 市街地を除き、南部の丘陵を中心に汎く分布する。
国外: 朝鮮半島、済州島、中国大陸、東シベリア、インドシナ半島~カシミール。
変異 形態: 国内での亜種区分は認められていないが、北海道や本州中北部の寒冷地では前胸部が銅緑色(var. cupreoviridis Lewis)~銅紅色(var. mikado Obenberger)になる個体が多い。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりひとまわり大きい。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。特に伐採地周辺に多い。
発生: 年1回。5月~8月に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、晴天時の日中に活発に飛翔する。人の気配には敏感で、なかなか近寄れない。
食性 幼虫: 食植性/ブナ科コナラ属クヌギコナラ、ミズナラなど(ナラ類)。
成虫: 食植性/ブナ科コナラ属クヌギコナラ、ミズナラなど(ナラ類)が知られるが、稀。
類似種: コクロナガタマムシ、ムネアカナガタマムシに酷似する。
保 護: 指定されていない。
その他: ナガタマムシ亜科の県内最普通種だが、北総では稀。
天敵 捕獲: 幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類。成虫はムシヒキアブ類のほか、造網性クモ類など。
寄生:


ヒシモンナガタマムシ

菱紋長玉虫 (タマムシ科)


エノキの葉を食べる成虫
2003/6/21 千葉市緑区
ヒシモンナガタマムシ (タマムシ科 ナガタマムシ亜科 ナガタマムシ族)
Agrilus discalis  E.Saunders, 1873
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島、対馬など。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に分布する。
国外: 台湾、中国大陸(華中~華南)、カシミールに分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりひとまわり大きい。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、公園、社寺境内など。
発生: 年1回。5月~7月、9月中旬~11月上旬まで見られる。
越冬: 成虫。新成虫は秋季に蛹室から脱出して野外で越冬する。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、晴天時の日中に活発に飛翔する。人の気配には敏感で、すぐに葉裏に隠れる。
食性 幼虫: 食植性/ニレ科エノキが主。ほかにケヤキ、ムクノキなどにつく。生木を利用するがほとんどの場合は小枝。食樹は大木である必要はなく、高さ1m足らずの幼木にも発生する。
成虫: 食植性/ニレ科エノキケヤキムクノキなど。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類。成虫はムシヒキアブ類のほか、造網性クモ類など。
寄生:


ブドウナガタマムシ

葡萄長玉虫 (タマムシ科)


林縁で休む成虫
2004/6/27 千葉市緑区
ブドウナガタマムシ (タマムシ科 ナガタマムシ亜科 ナガタマムシ族)
Agrilus marginicollis  E.Saunders, 1873
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼での記録はない。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に分布する。
国外: 詳細不明。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。♀は♂よりひとまわり大きい。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、果樹園、公園、社寺境内など。
発生: 年1回。5月~7月、9月中旬~11月上旬まで見られる。
越冬: 成虫。新成虫は秋季に蛹室から脱出して野外で越冬する。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、晴天時の日中に活発に飛翔する。人の気配には敏感で、すぐに葉裏に隠れる。
食性 幼虫: 食植性/ブドウ科ヤマブドウノブドウエビヅルのほか、栽培種にもつく。生木を利用するため、果樹の害虫とされることがある。
成虫: 食植性/ブドウ科ヤマブドウノブドウエビヅルのほか、栽培種にもつく。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫、ヒラタムシ類。成虫はムシヒキアブ類のほか、造網性クモ類など。
寄生:


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