分布 |
国内: |
本州、四国、九州。平地~低山地に汎く分布する。島嶼では佐渡、対馬、屋久島、種子島。 |
県内: |
一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮半島(南部)、中国大陸(華中・華南)、台湾に分布する。 |
変異 |
形態: |
国内での地理的変異は知られていないが、奄美大島以南の南西諸島には別亜種(ssp. alternans Waterhouse, 1888)を産する。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。腹端の形状が♀は円弧状、♂は楔形にくぼむ。 |
生態 |
環境: |
食樹の多く自生する広葉樹林。二次林(里山)に多く、原生林には少ない。 |
発生: |
年1回。6月~9月に見られ、7月下旬~8月に多い。卵~成虫まで3年~4年かかる。サイクルは2年1越型と考えられる。 |
越冬: |
幼虫(非休眠)。 |
行動: |
昼行性。飛翔は敏速だが、歩行はそれほど速くない。♂は晴天時の正午前後に、集団で活発に食樹の樹冠付近を飛翔して♀を探す。♀はあまり活動せず、食樹の葉上などでじっとしていることが多い。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/材。ニレ科のエノキやエゾエノキ、ケヤキ、ムクノキが主。ほかにバラ科のサクラ類、カキノキ科のカキノキなどの衰弱木や倒木の材部。比較的生木に近い材を好む。 |
成虫: |
食植性/葉。ニレ科のエノキを食べることがあるが、稀。 |
類似種: |
- |
保 護: |
千葉県:D、千葉市:C、東京都:C(南多摩)、神奈川県:V、栃木県:注目、群馬県:VU。 |
その他: |
長持に入れると着物が増えるという言い伝えがあり、おめでたい昆虫として古来より意識されてきた種。ヤマトタマムシとも呼ばれる。 |
天敵 |
捕獲: |
幼虫は捕食性コメツキムシ類の幼虫やヒラタムシ類、成虫は造網性クモ類。 |
寄生: |
- |