コフキコガネ

粉吹黄金虫 (コガネムシ科)


クヌギ樹上の♀
2001/8/7 千葉市緑区
コフキコガネ (コガネムシ科 コフキコガネ亜科 コフキコガネ族 コフキコガネ亜族)
Melolontha japonica  Burmeister, 1855
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~低山地を中心に山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆諸島(新島・神津島・三宅島)、対馬、壱岐。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島に分布する。基産地は日本。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。♂の触角片状部は♀よりはるかに長く、やや湾曲する。♀の頭盾全縁の中央は狭く湾入する。
生態 環境: 樹上性。クヌギ、コナラなどを中心とした二次林、遷移林やその林縁。幼虫は地中性
発生: 年1回。6月中旬~8月下旬に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。
行動: 夜行性。燈火に飛来することがある。通常、日中は樹上で休息しているが、午前中の早い時間帯には活動していることもある。外部からの刺激に対して擬死する習性があり、クヌギやコナラなどを揺らすと落ちてくる。落ちたあとはしばらく動かない。
食性 幼虫: 食植性/。ブナ科のクヌギ、コナラ、ミズナラなどのナラ類のほかカシ類、シイ類、バラ科サクラ類、ニレ科のエノキ、ケヤキなどの広葉樹。
成虫: 食植性/ブナ科コナラ属クヌギコナラミズナラのほかカシ類クリ属クリなど。
類似種: オオコフキコガネに酷似する。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はオオイシアブ、シオヤムヒキなどの大型ムシヒキアブ類、造網性クモ類、幼虫は各種オサムシ類、アオゴミムシなどの捕食性ゴミムシ類。
寄生: ヒメハラナガツチバチ(Compsomeris annulata)、マメコガネツチバチ(Tiphia popilliavora)、ハルクロツチバチ(T. vernalis)、チョウセンツチバチ(T. koreana)、オオモンツチバチ(Scolia japonica)、シオヤムシヒキ(Promachus yesonicus)などが知られる。


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