分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。 島嶼では国後、佐渡、隠岐、対馬、壱岐、五島列島、男女群島、甑島列島、屋久島、石垣島。石垣島へは近年定着した。 |
県内: |
都市部を含め、全域に汎く棲息する。 |
国外: |
朝鮮半島に分布する。北米大陸へは外来種として定着している。基産地は日本。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていないが、沖縄諸島には近似の別種であるオキナワマメコガネ(P. lewisi Arrow, 1913)を産する。やや顕著な個体変異があり、前胸背板が褐色になる場合があるほか、全体が緑化する個体もいる。 |
季節: |
- |
性差: |
ほぼ同型。♂は触角の鰓状部が長い。♀は一般に♂より大型。 |
生態 |
環境: |
草上性。各種樹林とその林縁、草原、公園、畑地、果樹園、社寺境内、人家の庭など比較的開けた環境を好む。幼虫は地中性。 |
発生: |
年1回。5月~8月に見られる。 |
越冬: |
幼虫(非休眠)。 |
行動: |
昼行性。夜間は地上の落ち葉の隙間などに潜んでおり、燈火に飛来することはない。成虫には若干の群集性がある。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/根。スギ科のスギ、ヒノキ科のヒノキ、サワラなどの針葉樹の若木や苗木を好む。 |
成虫: |
食植性/葉・花。広食性。特にマメ科(ダイズ、アズキ、落花生)、ブドウ科(ヤブガラシ、ノブドウ、エビヅル)、ブナ科(コナラ、クヌギ)、アカバナ科(マツヨイグサ類)で見かけることが多い。 |
類似種: |
- |
保 護: |
東京都:UK(伊豆諸島) |
その他: |
普通種。個体数も多い。北米大陸ではマメ類の大害虫として知られ、"Japanese Beatle"と呼ばれて恐れられている。 |
天敵 |
捕獲: |
成虫はオオイシアブ、シオヤムヒキなどの大型ムシヒキアブ類、造網性クモ類、幼虫は各種オサムシ類、アオゴミムシなどの捕食性ゴミムシ類。 |
寄生: |
成虫はマメコガネヤドリバエ(Istochaeta aldrichi)、スジコガネヤドリバエ(I. rhombonicus)、キイロコガネヤドリバエ(Ochromeigenia oramioides)、幼虫はシュツェニクバエ(Kramerea schuetzei)、クサニクバエ(Parasarcophaga harpax)のほか、汎くコガネムシ類全般の幼虫に寄生するヒメハラナガツチバチ(Compsomeris annulata)、マメコガネツチバチ(Tiphia popilliavora)、ハルクロツチバチ(T. vernalis)、チョウセンツチバチ(T. koreana)、オオモンツチバチ(Scolia japonica)、シオヤムシヒキ(Promachus yesonicus)などが知られる。 |