セマダラコガネ

背斑黄金虫 (コガネムシ科)


通常型 暗化型
2002/7/12 木更津市菅生 2001/7/10 木更津市菅生
セマダラコガネ (コガネムシ科 スジコガネ亜科 スジコガネ族 スジコガネ亜族)
Blitopertha (Blitopertha) orientalis  (Waterhouse, 1875)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。 平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆・小笠原諸島、隠岐、対馬、五島列島、男女群島、甑島列島、屋久島、奄美大島。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、ハワイ諸島、ミクロネシア、北米大陸に分布する。基産地は「河内、長崎、函館」とされる。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調に著しい個体変異を示す。暗化型(f. flavipennis Reitter, [1904])は全体が暗色化したり、黒化して斑紋をまったく欠くものまである。
季節:
性差: ほぼ同型。♂は触角の鰓状部が長い。♀は一般に♂より大型。
生態 環境: 樹上性草上性。広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、草原、畑地、水田周辺、公園など比較的開けた日当たりのよい環境を好む。幼虫は地中性
発生: 年1回。6月末~8月上旬に見られる。
越冬: 幼虫(非休眠)。
行動: 昼行性。夜間は地上の落ち葉の隙間などに潜んでおり、燈火に飛来することはない。
食性 幼虫: 食植性/広食性。各種広葉樹のほか、針葉樹や各種草本も食べる。
成虫: 食植性/花粉広食性。広葉樹や針葉樹のほか、草本も食べる。
類似種: オオダイセマダラコガネに似るが、県内には分布しない。
保 護: 指定されていない。
その他: ハワイと北米に侵入し、農作物の害虫として"Oriental Beatle"と呼ばれ、恐れられている。
天敵 捕獲: 成虫はオオイシアブ、シオヤムヒキなどの大型ムシヒキアブ類、造網性クモ類、幼虫は各種オサムシ類、アオゴミムシなどの捕食性ゴミムシ類。
寄生: 成虫はスジコガネヤドリバエ(Istochaeta rhombonicus)、幼虫はシュツェニクバエ(Kramerea schuetzei)、クサニクバエ(Parasarcophaga harpax)のほか、汎くコガネムシ類全般の幼虫に寄生するヒメハラナガツチバチ(Compsomeris annulata)、マメコガネツチバチ(Tiphia popilliavora)、ハルクロツチバチ(T. vernalis)、チョウセンツチバチ(T. koreana)、オオモンツチバチ(Scolia japonica)、シオヤムシヒキ(Promachus yesonicus)などが知られる。


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