分布 |
国内: |
本土全域。島嶼では佐渡、伊豆諸島、屋久島、種子島。 |
県内: |
一部の市街地を除き、ほぼ全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮、台湾、中国(華中)に分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。 |
季節: |
- |
性差: |
未成熟個体は同型。成熟個体は異型。成熟すると♂は頭部~腹端まで赤化するが、♀は褐色で腹部のみ若干赤化する。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵。水辺に抽水植物などの水生植物の多い池沼や水田、湿地。底質は泥。水質はやや濁った陸水。開けた明るい環境を好む。 |
発生: |
年1回。6月~12月上旬まで見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を開いて平らにとまる。飛翔は比較的敏速。移動性はやや強く、季節的に発生地の平地と山地を往復飛翔することが知られるがアキアカネのような著しい移動は見られない。羽化後の未熟な個体は♂♀共に水辺を離れ、山地などに移動して栄養飛翔を行う。成熟した♂は平地の水辺に戻り、抽水植物先端などにとまって♀を待ち、♀を見つけると直ちに交尾する。産卵方法は連続打空産卵で♂♀連結して行う場合が多い。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性。若齢幼虫はミジンコ類、中齢以降はユスリカ類やハナアブ類 、カゲロウ類、カワゲラ類、トビケラ類などの幼虫、両生類幼生(オタマジャクシ)など。 |
成虫: |
捕食性。小型~中型の鱗翅目、ハエ、ユスリカ、アブ、小型のトンボ類などの飛翔性昆虫のほか、カゲロウ類、カワゲラ類、トビケラ類など。 |
類似種: |
アキアカネに似るが、翅胸部の斑紋が異なる。 |
保 護: |
東京都:C(区部) |
その他: |
アカネ属のなかではアキアカネと共に最普通種のひとつだが、近年若干の減少傾向にある。 |
天敵 |
捕獲: |
カマキリ類、ヤンマ類やサナエトンボ類 など大型のトンボ類のほか、造網性クモ類など。 |
寄生: |
卵はタマゴコバチ科のHydrophylita aquivolans が知られる。 |