分布 |
国内: |
本土全域。平地~低山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、種子島。 |
県内: |
一部の市街地を除き、ほぼ全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮、台湾、中国(華中・華南)、インドシナ~カシミールに別亜種が分布する。本亜種は日本固有。 |
変異 |
形態: |
国内では対馬産が別亜種(ssp.internum McLachlan, 1894)とされ国外のものもこれに含まれる。 |
季節: |
- |
性差: |
未成熟個体は同型。成熟個体は異型。♂は成熟すると全身が黒化し、強く白粉で覆われる。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵地。水辺に抽水植物の多い池沼 や山間の湿田。底質は泥、水質はやや濁ったあるいは濁った陸水。開けたやや明るい環境を好む。 |
発生: |
年1回。4月~6月に見られる。 |
越冬: |
幼虫(終齢)。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を開いて平らにとまる。飛翔は敏速だが長く飛び続けることはない。羽化直後の未熟な個体は♂♀共に水辺を離れ、付近の雑木林の林縁などで栄養飛翔を行う。成熟した♂は水辺に戻り、水域の上を盛んに飛び回って♀を探す。♀を見つけると直ちに交尾する。♀は主として単独で連続打水産卵するが、♂はその際上空でホバリングし、♀を警護する。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性。若齢幼虫はミジンコ類、中齢以降はユスリカ類やハナアブ類 、カゲロウ類、カワゲラ類、トビケラ類などの幼虫、両生類幼生(オタマジャクシ)、小型魚類(メダカ、クチボソなど)。 |
成虫: |
捕食性。小型~中型の鱗翅目、ハエ、ユスリカ、アブ、小型のトンボ類などの飛翔性昆虫のほか、カゲロウ類、カワゲラ類、トビケラ類など。 |
類似種: |
シオカラトンボに似るが、斑紋が異なる。 |
保 護: |
東京都:B(区部)/C(北多摩) |
その他: |
普通種で個体数も多い。 |
天敵 |
捕獲: |
ヤンマ類や大型のサナエトンボ類、ハエトリグモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
卵はタマゴコバチ科のHydrophylita aquivolans が知られる。 |