分布 |
国内: |
本州、四国、九州。太平洋側の暖地に多く、北限は岩手・山形、内陸では長野。島嶼では種子島、屋久島。 |
県内: |
市街地を除く全域に棲息するが、下総地域では個体数は少ない。 |
国外: |
朝鮮半島、中国(華中)に分布する。 |
変異 |
形態: |
国内での地理的変異は知られていない。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
同型。尾部付属器の形状を観察する必要がある。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵地。抽水植物や挺水植物の多い池沼で、底質は砂泥、水質は澄んだ陸水。草丈が高く木立の多い、比較的明るい環境を好む。県北部では台地の斜面林に多い。 |
発生: |
年1回。7月~9月下旬に羽化し、翌年4月下旬まで見られる。 |
越冬: |
成虫。未成熟状態で越冬し、越冬後成熟する。また越冬中も暖かい日には活動することがある。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を閉じ、平らにとまる。移動性は弱いが、成虫は水辺を離れて樹林内や林縁にいることが多い。♀は産卵時には水辺に戻り、♂と連結したまま水面付近の比較的やわらかい植物組織内に産卵する。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性。ミジンコ類、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫。 |
成虫: |
捕食性。小蛾類、ハエ、ユスリカなど小型の飛翔性昆虫。ときにアジアイトトンボなど小型のイトトンボ類も捕食する。 |
類似種: |
未成熟個体はオツネントンボに酷似するが、翅胸の斑紋が相違する。 |
保 護: |
千葉市:B、東京都:B(区部)/C(北多摩) |
その他: |
県内ではやや局地的だが、産地での個体数は少なくない。 |
天敵 |
捕獲: |
ヤンマ類やサナエトンボ類、大型~中型のトンボ類、ハエトリグモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
不明。 |