分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。島嶼での記録はない。西日本では産地は局限される。 |
県内: |
市街地を除く全域に棲息するが、北部では稀。 |
国外: |
朝鮮、中国大陸東北部、樺太、シベリア~欧州に分布する。 |
変異 |
形態: |
若干の地理的変異があり、中部山岳地域産は小型で青みが強く、西日本産は大型で黒味が強い。個体変異は知られていない。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
同型。翅形や斑紋に差がないので、腹端の尾部付属器を観察する必要がある。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵地。抽水植物や挺水植物の多い池沼で、底質は砂泥、水質はやや濁った陸水。樹林に囲まれた薄暗い環境を好む。 |
発生: |
年1回。7月下旬~10月中旬に見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を半開きにして平らにとまる。移動性は弱いが、成虫は水辺を離れて樹林内や林縁にいることが多い。♀は産卵時には水辺に戻り、♂と連結したまま
、池沼に生じる植物の組織内に産付する。水面上、水面下を問わず、完全に潜水して産卵することもある。産卵は日中に行われる。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性。ミジンコ類、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫。 |
成虫: |
捕食性。小蛾類、ハエ、ユスリカなど小型の飛翔性昆虫。ときにアジアイトトンボなど小型のイトトンボ類も捕食する。 |
類似種: |
オオアオイトトンボ、コバネアオイトトンボと酷似するが、大型で翅胸の斑紋が相違する。 また本種は成熟すると翅胸部と腹部に白粉を吹く。 |
保 護: |
千葉県:C、千葉市:B、東京都:B(区部)/C(北多摩・南多摩・西多摩)、神奈川県:V。 |
その他: |
県内での分布は局地的で個体数は少ない。 |
天敵 |
捕獲: |
ヤンマ類やサナエトンボ類、大型~中型のトンボ類、ハエトリグモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
不明。 |