分布 |
国内: |
本州、四国、九州。島嶼では佐渡、隠岐、壱岐、対馬、種子島、屋久島。 |
県内: |
市街地を除き、全域に汎く分布するが、一般に産地は局地的。北部では稀だが南部では産地での個体数は少なくない。 |
国外: |
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変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
羽化直後は同型、成熟すると異型。♂腹部は鮮やかな黄色で、腹端背面に黒色斑紋をもつが、♀腹部は汚黄緑色で、腹端には黒色斑紋を持たない。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵地。抽水植物が豊富な池沼や休耕田で、底質は泥、水質はやや濁った陸水。周囲の草丈が低く、比較的明るい環境を好む。 |
発生: |
年1回。5月~9月に見られる。暖地では年2回発生し、4月下旬~10月まで見られる。 |
越冬: |
幼虫。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を閉じ、平らにとまる。飛翔は緩やかで移動性は弱いが、羽化直後の未熟な個体は♂♀共に水辺を離れ、付近の雑木林などの林縁で栄養飛翔を行う。成熟した♂は水辺に戻り、抽水植物の茎などにとまって縄張りをつくり♀を待つ。♀は♂と連結したまま水面付近の植物組織などに産卵する。その際♂は直立して産卵中の♀を警護する。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性/生体。ミジンコ類、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫。 |
成虫: |
捕食性/生体。小蛾類、ハエ、ユスリカなど小型の飛翔性昆虫。 |
類似種: |
未成熟個体はベニイトトンボに似る。 |
保 護: |
千葉県:C、千葉市:A、東京都:B(区部)/C(北多摩・南多摩・西多摩)、神奈川県:V。 |
その他: |
県北部を中心に開発により個体数が激減している。 |
天敵 |
捕獲: |
オオセスジイトトンボなどの大型イトトンボ類、ヤンマ類やサナエトンボ類、大型~中型のトンボ類、ハエトリグモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
卵はタマゴコバチ科のHydrophylita aquivolans が知られる。 |