分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。北限は渡島半島。島嶼では佐渡、伊豆、小笠原、隠岐、対馬、南西諸島のほぼ全域。 |
県内: |
一部の都市部を除き、全域に汎く分布する。 |
国外: |
台湾、中国南部、フィリピン、ベトナム、マレー及びその周辺の熱帯地域全域に汎く分布する。 |
変異 |
形態: |
国内での地理的変異は知られていない。 |
季節: |
シーズン後半期に羽化する個体は小型化する傾向がある。 |
性差: |
異型。♂腹端は鮮やかな水色だが、♀腹部は一様な緑褐色。 |
生態 |
環境: |
止水性。平地~丘陵地。抽水植物の豊富な池沼、湿地の滞水、休耕田や水田などで、底質は泥、水質はやや濁った陸水。かなり幅広い環境に適応している。 |
発生: |
年2回。4月中旬~10月下旬に見られる。 |
越冬: |
幼虫。 |
行動: |
昼行性。静止時は翅を閉じ、平らにとまる。飛翔は緩やかで移動性は弱いが、羽化直後の未熟な個体は♂♀共に水辺を離れ、付近の雑木林などの林縁で栄養飛翔を行うことが知られる。
成熟した♂は水辺に戻り、抽水植物の茎などにとまって縄張りをつくり♀を待つ。通常♀は単独で抽水植物の茎などに産卵する。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性/生体。ミジンコ類、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫。 |
成虫: |
捕食性/生体。小蛾類、ハエ、ユスリカなど小型の飛翔性昆虫。 |
類似種: |
アオモンイトトンボ、ホソミイトトンボ、オオイトトンボに酷似するが、腹部の斑紋が若干異なる。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
県内でのイトトンボ科における最普通種のひとつ。 |
天敵 |
捕獲: |
オオセスジイトトンボなどの大型イトトンボ類、ヤンマ類やサナエトンボ類、大型~中型のトンボ類、ハエトリグモ類、造網性クモ類。 |
寄生: |
卵はタマゴコバチ科のHydrophylita aquivolans が知られる。 |