コスカシバ

小透羽蛾 (スカシバガ科)


林縁で休む♀
2004/7/4 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
コスカシバ (スカシバガ科 スカシバガ亜科)
Synanthedon hector  (Butler ,1878)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では記録されていない。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸(東北部)に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。色調や斑紋等に差はないが、♂は腹端の毛束が大きい。
生態 環境: 食樹の生育する環境。広葉樹を中心とした各種樹林の林縁、果樹園、公園など。
発生: おそらく年1回。5月~9月に見られる。
越冬: 幼虫
行動: 昼行性。飛翔は比較的敏速だが、活動はあまり活発でない。
食性 幼虫: 食植性/バラ科サクラ類ウメ、モモ、リンゴ、スモモ、アンズ、ナシなど。樹幹に潜りこみ、片材部や形成層を食べる。
成虫: 不明。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。本種は腹部第4・5節の黄色条斑紋が環状となる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数は多い。街中に植栽されたソメイヨシノなどの樹幹からヤニ状の樹液が出ているのをよく見かけるが、そのほとんどは本種の仕業である。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリスなどの捕食性キリギリス類、トンボ類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒラタヒメバチ亜科のマイマイヒラタヒメバチ(Pimpla luctuosa Smith, 1874)が知られる。


カシコスカシバ

樫小透羽蛾 (スカシバガ科)


林縁のマテバシイ葉上で休む♂
2002/8/16 館山市国分
カシコスカシバ (スカシバガ科 スカシバガ亜科)
Synanthedon quercus  (Matsumura ,1911)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では屋久島で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: ほぼ同型。色調や斑紋等に差はないが、♂は腹端の毛束が大きい。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林の林縁、公園、社寺境内など。
発生: おそらく年1回。5月~8月に見られる。
越冬: 幼虫
行動: 昼行性。飛翔は比較的敏速だが、活動はあまり活発でない。
食性 幼虫: 食植性/ブナ科アラカシアカガシシラカシなどのカシ類が主。ほかにコナラ、クヌギ、マテバシイ、スダジイなどが知られる。樹幹に潜りこみ、片材部や形成層を食べる。
成虫: 不明。
類似種:
保 護: 普通種。個体数は多い。夏にクヌギやコナラから出る樹液は多くの昆虫を養っているが、本種の羽化口から滲み出ていることも多い。アシナガバチ類に擬態しているものと考えられる。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリスなどの捕食性キリギリス類、トンボ類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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