チャハマキ

茶葉巻蛾 (ハマキガ科)


林縁で休む♂ 林縁で休む♀
2004/5/15 千葉市緑区 2005/7/3 千葉市緑区
チャハマキ (ハマキガ科 ハマキガ亜科 アトキハマキ族)
Homona magnanima  Diakonoff ,1948
分布 国内: 北海道(南部)、本州、四国、九州。平地~低山地を中心に汎く分布するが、北日本では稀。島嶼では対馬、南西諸島のほぼ全域で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国大陸(華中・華南)、インドシナ北部~インドに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調と斑紋に顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 異型。♂は前翅前縁に折返し状のひだをもつ。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、畑地、果樹園、公園、人家の庭など。
発生: 多化性年3回以上。3月~11月まで連続的に見られる。
越冬: 幼虫。暖地では非休眠で、暖かい日には摂食する。
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。幼虫は食樹の葉を巻いて巣を作り、その中に潜む。
食性 幼虫: 食植性/。典型的な広食性種。ツバキ科(チャノキ、サザンカ、ツバキ)、ミカン科(ミカン類)、ヤナギ科(セイヨウハコヤナギ)、ミズキ科(クマノミズキ)、スギ科(スギ)のほか、これまでに30種以上が知られる。
成虫: 不明。
類似種: スギハマキに似るが、斑紋が若干異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。チャノキやツバキの害虫として著名 だが、むしろミカン類の被害が大きいという。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ウスマルヒメバチ亜科のTeleutaea minamikawai Momoi, 1963、ヒメバチ科チビアメバチ亜科のCampoplex homonae (Sonan, 1930)、トガリヒメバチ亜科のシロテントガリヒメバチ(Agrothereutes lanceolatus (Walker, 1874))、メンガタヒメバチ亜科のTrieces homonae Kusigemati, 1967、ヒラタヒメバチ亜科のアカヒゲフシヒメバチ(Gregopimpla kuwanae (Viereck, 1912))、イチモンジヒラタヒメバチ(Pimpla aethiops Curtis, 1828)、ヒメキアシヒラタヒメバチ(Pimpla disparis Viereck, 1911)、マイマイヒラタヒメバチ(Pimpla luctuosa Smith, 1874)、チビキアシヒラタヒメバチ(Pimpla nipponica Uchida, 1928)、ヤドリバエ科のムラタヒゲナガハリバエ(Bessa parallela (Meigen))などが知られる。


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