分布 |
国内: |
北海道(南部)、本州、四国、九州。平地~低山地を中心に汎く分布するが、北日本では稀。島嶼では対馬、南西諸島のほぼ全域で記録されている。 |
県内: |
市街地を含め、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
台湾、中国大陸(華中・華南)、インドシナ北部~インドに分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。色調と斑紋に顕著な個体変異がある。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
異型。♂は前翅前縁に折返し状のひだをもつ。 |
生態 |
環境: |
各種樹林とその林縁、畑地、果樹園、公園、人家の庭など。 |
発生: |
多化性。年3回以上。3月~11月まで連続的に見られる。 |
越冬: |
幼虫。暖地では非休眠で、暖かい日には摂食する。 |
行動: |
夜行性。燈火に飛来することも多い。幼虫は食樹の葉を巻いて巣を作り、その中に潜む。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/葉。典型的な広食性種。ツバキ科(チャノキ、サザンカ、ツバキ)、ミカン科(ミカン類)、ヤナギ科(セイヨウハコヤナギ)、ミズキ科(クマノミズキ)、スギ科(スギ)のほか、これまでに30種以上が知られる。 |
成虫: |
不明。 |
類似種: |
スギハマキに似るが、斑紋が若干異なる。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
普通種。個体数も多い。チャノキやツバキの害虫として著名 だが、むしろミカン類の被害が大きいという。 |
天敵 |
捕獲: |
オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。 |
寄生: |
ヒメバチ科ウスマルヒメバチ亜科のTeleutaea minamikawai Momoi, 1963、ヒメバチ科チビアメバチ亜科のCampoplex homonae (Sonan, 1930)、トガリヒメバチ亜科のシロテントガリヒメバチ(Agrothereutes lanceolatus (Walker, 1874))、メンガタヒメバチ亜科のTrieces homonae Kusigemati, 1967、ヒラタヒメバチ亜科のアカヒゲフシヒメバチ(Gregopimpla kuwanae (Viereck, 1912))、イチモンジヒラタヒメバチ(Pimpla aethiops Curtis, 1828)、ヒメキアシヒラタヒメバチ(Pimpla disparis Viereck, 1911)、マイマイヒラタヒメバチ(Pimpla luctuosa Smith, 1874)、チビキアシヒラタヒメバチ(Pimpla nipponica Uchida, 1928)、ヤドリバエ科のムラタヒゲナガハリバエ(Bessa parallela (Meigen))などが知られる。 |