リンゴコカクモンハマキ

林檎小角紋葉巻蛾 (ハマキガ科)


林縁で休む♀
リンゴコカクモンハマキ 日本亜種 (ハマキガ科 ハマキガ亜科 アトキハマキ族)
Adoxophyes orana fasciata  Walsingham ,1900
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼での記録はない。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: ロシア~欧州、イギリスに原名亜種が分布する。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていない。斑紋に比較的顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 異型。♂は前翅全縁に襞状の折り返しがある。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、公園など。
発生: 年4回。5月~10月に見られる。
越冬: 幼虫
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/典型的な広食性種。ブナ科、バラ科、ニレ科、モクセイ科、カバノキ科、ヤナギ科、ウコギ科、マメ科、ツツジ科、トウダイグサ科、クワ科、マツ科などきわめて多岐にわたるが、バラ科のリンゴ、ナシが代表的な食樹とされる。
成虫: 不明。
類似種: 同属のチャノコカクモンハマキと酷似するが、本種前翅には翅端紋を欠く。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で、個体数も多い。リンゴ、ナシの重要な害虫とされる。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科キバラアメバチ亜科のアカミムシクロアメバチ(Pristomerus vulnerator (Panzer, 1799))、キベリチビアメバチ(Trathala flavoorbitalis (Cameron, 1907))、Lycorininae亜科のLycorina ornata Uchida et Momoi, 1959、ヒラタヒメバチ亜科のチャイロツヤヒラタヒメバチ(Theronia (Theronia) atalantae gestator (Thunberg, 1822))が知られる。


チャノコカクモンハマキ

茶小角紋葉巻蛾 (ハマキガ科)


燈火に飛来した個体
チャノコカクモンハマキ (ハマキガ科 ハマキガ亜科 アトキハマキ族)
Adoxophyes honmai  Yasuda ,1988
分布 国内: 本州(山形以南)、四国、九州。平地~低山地を中心に山地まで汎く分布する。島嶼では伊豆諸島、対馬、屋久島、奄美以南の沖縄諸島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 詳細不明。
変異 形態: 地理的変異は知られていないが、斑紋に顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 異型
生態 環境: 各種樹林とその林縁、畑地、公園など。
発生: 多化性年4回5回程度と考えられる。3月~10月に見られる。
越冬: 幼虫。暖かい日には摂食するという。
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/典型的な広食性種ツバキ科チャノキなど常緑広葉樹を中心に、30科50種以上が記録されている。
成虫: 不明。
類似種: 同属のリンゴコカクモンハマキと混生し、これに酷似するが、本種には前翅に翅端紋をもつ。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科チビアメバチ亜科のCampoplex homonae (Sonan, 1930)が知られる。


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