ワタノメイガ

綿野螟蛾 (ツトガ科)


林縁で休む個体
2005/6/6 千葉市緑区
ワタノメイガ (ツトガ科 ノメイガ亜科)
Haritalodes derogata  (Fabricius ,1775)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島、奄美大島、沖縄本島、久米島、伊江島、宮古、石垣、西表で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾~東洋熱帯地域、豪州に分布する。
変異 形態: 南西諸島産は斑紋が薄いが亜種区分には至っていない。個体変異は軽微。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。触角形状が多少異なる程度であり、外見での区別は困難。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、公園、畑地、人家の庭,など。
発生: 年3回。5月~6月上旬、7月、8月中旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は薄暗い林縁などで休息している。幼虫は食樹の葉を巻いて巣を作り、その中に潜む。蛹化もその巣の中で行う。
食性 幼虫: 食植性/アオイ科のワタ、フヨウムクゲオクラが主。ほかにシナノキ科のシナノキ、カラスノゴマなど。
成虫: 不明。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科チビアメバチ亜科のEriborus pleuroptyae  Kusigemati et Tanaka, 1992、ヒラタヒメバチ亜科のクロヒゲフシオナガヒメバチ(Acropimpla persimilis (Ashmead, 1906))が知られる。


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