モモノゴマダラノメイガ

桃胡麻斑野螟蛾 (ツトガ科)


街灯に飛来した個体
2005/7/8 市原市大久保
モモノゴマダラノメイガ (ツトガ科 ノメイガ亜科)
Conogethes punctiferalis  (Guenée ,1854)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、種子島、屋久島、奄美大島、徳之島、沖永良部、沖縄本島、久米島、伊江島、石垣、西表で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾~東南アジア全域に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。♂は後脚脛節と跗節に毛塊を欠く。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、果樹園、公園など。
発生: 年2回。5月~6月、7月~8月に見られる。
越冬: 前蛹
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/果実広食性の傾向が強い。バラ科モモナシ、リンゴ、ブナ科クリミカン科ミカン類が主。他にはトウダイグサ科のアカメガシワ、マツ科のスギ、ヒマラヤスギ、トウヒ、ゴヨウマツ、モミ、ツガなど。広葉樹の果実、針葉樹の毬果に食い入り、内部を食べる。
成虫: 不明。
類似種: 同属のマツノゴマダラノメイガに似るが、本種は黒色斑紋の縁が滲まず鮮明。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。モモノメイガ、ゴマダラノメイガとも呼ばれる。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科キバラアメバチ亜科のキベリチビアメバチ(Trathala flavoorbitalis  (Cameron, 1907))、トガリヒメバチ亜科のシロテントガリヒメバチ(Agrothereutes lanceolatus (Walker, 1874))、ヒメバチ亜科のマダラヒメバチ(Ichneumon yumyum Kriechbaumer, 1895)、ヒラタヒメバチ亜科のクロヒゲフシオナガヒメバチ(Acropimpla persimilis (Ashmead, 1906))、イチモンジヒラタヒメバチ(Pimpla aethiops Curtis, 1828)、ヒメキアシヒラタヒメバチ(Pimpla disparis Viereck, 1911)が知られる。


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