ホタルガ

蛍蛾 (マダラガ科)


林縁で休む♀
2002/10/16 館山市滝川
ホタルガ (マダラガ科 ホタルガ亜科)
Pidorus glaucopis Butler ,1877
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~低山地に分布する。島嶼では対馬、沖縄本島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島に分布する。台湾、中国大陸(華北)、インド、インドシナ、マレー半島には近似の別種を産する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。触角の形状と翅形が異なる。
生態 環境: 各種樹林の林縁のほか、公園など都市部にも進出する。
発生: 年2回。。6月~7月、8月下旬~10月中旬に見られる。
越冬: 幼虫(齢数不明)。
行動: 黄昏飛翔性。日中は林縁の下草や食樹の樹上で休息し、夕方から日没前後まで活発に活動する。飛翔は緩やかで、通常は直線的に飛ぶが、活動時間帯は上下にゆれるように飛ぶことが多い。
食性 幼虫: 食植性/ツバキ科サカキヒサカキが主。チャノキやツバキにつくこともある。
成虫: 食植性/花蜜。クリなどの花に集まることがある。
類似種: シロシタホタルガに似るが、後翅の斑紋が異なる。また前翅の白色条斑紋は下縁で途切れない。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。幼虫は毒針毛はないが、刺激すると分泌液を出す。これに触れると約10時間後に軽い発赤を生じ、痒みを催す。2日~3日程度で治り、後遺症はない。卵、蛹、成虫は無害である。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、中型~大型のトンボ類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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