シロシタホタルガ

白下蛍蛾 (マダラガ科)


林縁で休む♂
2002/6/15 千葉市緑区
シロシタホタルガ (マダラガ科 ホタルガ亜科)
Neochalcosia remota  (Walker ,1854)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地に汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節:
性差: ほぼ同型。触角の形状と翅形が異なる。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林の林縁。とくに台地の斜面林などに多い。
発生: 年1回。6月~7月に見られる。
越冬: 幼虫(齢数不明)。
行動: 黄昏飛翔性。日中は林縁の下草や食樹の樹上で休息し、夕方から日没前後まで活発に活動する。飛翔は緩やかで、通常は直線的に飛ぶが、活動時間帯は上下にゆれるように飛ぶことが多い。
食性 幼虫: 食植性/ハイノキ科サワフタギが主。他に同属のタンナサワフタギ、クロミノニシゴリなど。
成虫: 食植性/花蜜。クリやシオン類などの花に集まることがある。
類似種: ホタルガに似るが、後翅の斑紋が異なる。また前翅の白色条斑紋は下縁に届かない。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数は比較的多いが、ホタルガよりは少ない。幼虫は毒針毛はないが、刺激すると分泌液を出す。これに触れると約10時間後に軽い発赤を生じ、痒みを催す。2日~3日程度で治り、後遺症はない。卵、蛹、成虫は無害である。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、中型~大型のトンボ類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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