タケノホソクロバ

竹細黒羽蛾 (マダラガ科)


林縁で休む♂ ヒメジョオンで吸蜜する♀
2002/7/27 木更津市中尾 2003/5/3 千葉市緑区
タケノホソクロバ (マダラガ科 クロマダラ亜科)
Artona funeralis  Efetov ,1997
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、奄美大島、沖縄本島から記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸(華北)に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。外見上の差はほとんどないが、触角の形状が異なり、♂は櫛歯状、♀はほぼ糸状。
生態 環境: 各種樹林、竹林の林縁、公園、社寺境内など。
発生: 年2回。4月下旬~6月中旬、7月中旬~9月に見られる。
越冬: 不明。
行動: 昼行性。飛翔は比較的緩やかだが活動は活発。各種の花によく集まる。
食性 幼虫: 食植性/タケ科各種。マダケモウソウチクハチクネザサ類など。
成虫: 食植性/花蜜。多くの花で吸蜜する。ヒメジョオンやウツギ、イボタノキ、シシウドなど白色系の花を好む。
類似種: ブドウスカシクロバ、ウメスカシクロバなどに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。幼虫は毒針毛をもつ。触れるとひどく痛みむが、その後は痒く、発赤と丘疹を生ずる。治癒に7日~10日かかるという。卵、蛹、成虫は無害である。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、中型~大型のトンボ類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科チビアメバチ亜科のCharops striata  (Uchida, 1932)、トガリヒメバチ亜科のシコクトガリヒメバチ(Caenocryptus shikokuensis Uchida, 1936)、ヤドリバエ科のムラタヒゲナガハリバエ(Bessa parallela (Meigen))が知られる。


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